2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J09411
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
関口 茉里 Ehime University, 連合農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | プロテインキナーゼ / リン酸化 |
Research Abstract |
DNA methyltransferase 1(Dnmt1)はゲノムDNAのメチル化パターンを維持する役割を持つ酵素である。また様々な因子との相互作用により、転写抑制や細胞周期の調節において重要な役割を担っている。Dnmt1はリン酸化修飾を受けることが知られているが、リン酸化を行うプロテインキナーゼ(PK)やリン酸化の意義についてはほとんど分かっていない。そこで、Dnmt1(1-290)に結合するPKの探索を行い、Cyclin-dependent kinase-like 5(CDKL5)を同定した。in vitorでCDKL5はDnmt1(1-290)と結合し、CDKL5(1-352)はDNA依存的にDnmt1(1-290)をリン酸化した。しかしCDKL5のリン酸化活性が非常に弱く、Dnmt1のリン酸化による機能調節の解析が困難であった。またDnmt1のN末端領域は様々な反応の足場の役割も果たしていることから、CDKL5がDnmt1と結合した状態で他の基質をリン酸化している可能性が考えられた。 そこで、CDKL5の活性化因子及び新規基質の探索を行った。CDKL5(1-352)とマウス脳抽出液の等電点分離画分を反応させたところCDKL5(1-352)によって特異的に強くリン酸化されるバンドが検出された。この画分のリン酸化バンドに対応する銀染色のバンドを切り出し、LC-MS/MSによる解析でCDKL5の新規基質(ここでは仮にタンパク質Xとする)を同定した。CDKL5(1-352)及び動物細胞にて発現させ、免疫沈降した全長のCDKL5はタンパク質Xを強くリン酸化した。 今後はタンパク質XのCDKL5によるリン酸化に関して解析を進めるとともに、CDKL5とタンパク質Xの相互作用に対するDnmt1の影響も検討する予定である。
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Research Products
(1 results)