2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10430003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤原 正寛 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (40114988)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧澤 弘和 東洋大学, 経済学部, 講師 (80297720)
川越 敏司 はこだて未来大学, システム情報科学部, 講師 (80272277)
池田 信夫 国際大学, グローバル・コミュニケーション・センター, 教授 (00308561)
柳川 範之 東京大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (80255588)
堀 宣昭 九州大学, 経済学部, 助教授 (50304720)
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Keywords | 情報化 / ディジタル化 / コーディネーション / モジュール化 / オープン化 |
Research Abstract |
情報技術の発展と拡大が、どのような経路を辿って、どのような形で経済活動や経済組織に影響を及ぼしているかについて以下の3点に分類して整理することが出来た。(詳細は11.研究発表に記載の奥野(・中泉)「情報化、ディジタル化・電子化社会」を参照のこと) 1.情報化 情報技術の発展と拡大という意味での「IT化」の一つの側面は、従来から言われている情報化であり、昨年来示されていることである。それは、情報量の爆発、経済のスピード化・グローバル化といった点に現れている。 2.ディジタル化 情報技術の発展の重要な側面として、財・サービスの「ディジタル財」化、「ディジタルサービス」化があげられる。情報がディジタル信号化されたことにより、完璧に近い複製が殆ど無コストで作成可能となった。その結果、情報の公共財的性質が顕在化し、事後的には無費用(ゼロの価格)で当該財・サービスを提供しうることが望ましいのに、当該財・サービスを作り出すために必要な初期投資が回収できなくなり、事前のインセンティヴが担保されない、いわば、事前のインセンティブと事後の効率性の矛盾が顕現化している。 3.コーディネーションの電子化 情報技術の進歩は、電子的プログラムによるコーディネーションを可能にさせた。その結果、人や機械を使って行われていた場合どうしても出来なかった、「不要な要素やパーツ間のコーディネーション」のアンバンドルと「密接な関係にある要素やパーツ間のコーディネーション」のバンドリングが行われるようになり、これによって、モジュール化が普及することになった。 また、今年度は実証研究に関する知見を高めるため、森田氏による日本企業の情報技術の利用用途に関する実証研究の講演や、川越によるベイジアンインプリメンテーションの実験経済学による検証論文の報告等も行なわれた。
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Research Products
(14 results)
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[Publications] 奥野正寛: "情報化、ティジタル化・電子化社会"奥野・池田 編『情報化と経済のシステム転換』(東洋経済新報社). (近刊). (2001)
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[Publications] 奥野正寛: "バブル経済とその破綻処理 『1975年体制』の視点から"CIRJEディスカッションペーパー. J-43. (2001)
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[Publications] 池尾和人: "情報化と金融仲介"奥野・池田 編『情報化と経済のシステム転換』(東洋経済新報社). (近刊).
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[Publications] 池尾和人: "情報化と金融システム"金融情報システム. No.241. 143-158 (2001)
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[Publications] 池田信夫: "インターネットによる情報通信産業の垂直非統合"奥野・池田 編『情報化と経済のシステム転換』(東洋経済新報社). (近刊).
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[Publications] 池田信夫: "情報は自由を求めている"Inter Communication. 34. 77-81 (2000)
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[Publications] 池田信夫: "IPを超えて"Inter Communication. 36. 42-45 (2001)
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[Publications] 池田信夫: "通信インフラに市場原理を"Voice. 4月号. 144-151 (2001)
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[Publications] 池田信夫: "デジタル化・モジュール化・カプセル化"尾高煌之助・都留康 編『IT革命と組織革新』(有斐閣). (近刊). (2001)
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[Publications] 池田信夫: "情報通信産業の構造変化と競争政策"後藤晃・山田昭雄 編『IT革命と競争政策』(東洋経済新報社). (近刊). (2001)
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[Publications] 川越敏司: "経済学の最先端 実験経済学"週刊エコノミスト臨時増刊「今こそ、経済学。」. 臨時増刊4・10号. 126-127 (2000)
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[Publications] 瀧澤弘和: "モジュール化の非インセンティブ理論"奥野・池田 編『情報化と経済のシステム転換』(東洋経済新報社). (近刊). (2001)
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[Publications] 柳川範之: "情報技術の発展と経済活動-経済理論的分析-"奥野・池田 編『情報化と経済のシステム転換』(東洋経済新報社). (近刊).
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[Publications] 奥野正寛: "情報化と経済のシステム転換"東洋経済新報社(近刊). (2001)