2001 Fiscal Year Annual Research Report
北海道と北九州におけるアジア太平洋戦争下の朝鮮人強制連行・強制労働の総合的研究
Project/Area Number |
10610348
|
Research Institution | Sasebo National College of Technology |
Principal Investigator |
守屋 敬彦 佐世保工業高等専門学校, 一般科目, 教授 (60128874)
|
Keywords | 北海道 / 北九州 / 地方新聞 / 市町村史 / 企業社史 / 朝鮮人 / 強制連行 / 強制労働 |
Research Abstract |
昨年度中断した福岡県地方紙『西日本新聞』の1943年4月から1946年6月までの調査と、収集を行った。本課題に関する約560事項の写真撮影を行った。福岡県内の市町村史、企業団体・社史に本課題に関する記述・資料が、掲載されているかどうかの調査、収集も終わる。101市町村中36市町村史に、76社史関係中27社のものに、記述、資料があった。しかし、九州関係企業一次史料の調査、収集は、散逸、未公開でほとんど実行できなかった。 北海道関係は、『小樽新聞』を調査し、110事項を、172市町村中38市町村史に記述、資料があり、複写した。未調査が40市町村ある。社史関係は、28社中6杜に記述がある。 1980年代以前の市町村史には、本課題に関する記述を掲載しているものは少なく、以後になると関係市町村では増えている。この問題を検討することも本課題の目的の一つである。そのため、敗戦から1970年代までの旧市町村史の調査も欠かせないが、福岡県以外は、実行できていない。 研究は、「被強制連行・労働朝鮮人の労働状態と賃金」「被強制連行・労働朝鮮人の出身地と家族関係」「敗戦後外国人労働者の処遇」等の題目でほぼ資料整理、分析を終っているが、関連資料の不足と時間的制約で、原稿化できていない。2001年11月29・30両日アメリカ合衆国ロサンジェルス市で開催された、Univ.of Califbmia, Riverside主催、韓国国際交流財団後援の国際シンポジウム"東アジアの平和、強制連行、慰安婦と国家、企業責任、補償問題"に招待され「アジア太平洋戦争下の朝鮮人強制連行・強制労働に対する日本国家・企業の責任」の演題で報告し、討論に参加した。現在報告集掲載のための英文原稿を執筆中。
|