1998 Fiscal Year Annual Research Report
薬剤性光線過敏症を担うTh1細胞活性化におけるランゲルハンス細胞表面分子の役割
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10770402
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
大島 昭博 浜松医科大学, 医学部, 助手 (10291402)
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Keywords | フルオロキノロン / 光アレルギー / ランゲルハンス細胞 / サイトカイン |
Research Abstract |
マウス表皮細胞をキノロン溶液に浮遊させ、UVA照射によってキノロン修飾細胞を作製し、同系マウスに皮下注射して感作後、リンパ節よりリンパ球浮遊液を作製した。これにキノロン光修飾脾細胞を用い、rIL-2の存在下に抗原刺激を行いT cell lineを作製した。 精製されたcell lineよりmRNAを抽出し、IL-2、IL-4、IL-10、IFN-Yに対するプライマーを用いてRT-PCR法にて、このT cell line が抗原特異的にTh1タイプのサイトカインを産生することを確認した。また、T細胞受容体VIに対する抗体を用いてT cell lineのTCR Vβをフローサイトメトリーにより解析した結果、Vβ13をもつ細胞であった。 T cell lineの細胞をマウス尾静脈より移入すると、in vivoにおいてキノロンによる光線過敏症が惹起された。この際、他の感作物質(アフロクアロン)をコントロールとして用い、マウスへ移入後のこれらふたつのハプテンに対する惹起反応の程度で比較し、キノロン特異的であることが確認された。さらに、ランゲルハンス細胞とTh1の反応系に抗B7-1抗体、抗B7-2抗体、抗CD54抗体、MHCクラスII抗体(抗I-A抗体)を加え、ブロッキングテストを施行し、ランゲルハンス細胞におけるcostimulatory分子の使用の差を調べ、通常のハプテンと同様にCD54、B7-1に比較し、B7-2分子が優位に使用されていると考えられた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 大島昭博 他: "スプロフェンによる光接触皮膚炎(UVA)およびUVBによる光線過敏症を示したアトピー性皮膚炎の1例" 臨床皮膚科. 52巻第13号. 1080-1082 (1998)
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[Publications] Y.Tokura, A.Ohshima et al.: "Lymphocyte stimulation test with drug-photomodified cells in patients with quinolone photisensitivity" Journal of Dermatological Science. (in print).