1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10771102
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
吉成 純一 日本歯科大学, 歯学部・歯科補綴学教室第1講座, 助手 (10277593)
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Keywords | グミゼリー / 血糖測定機器 / グルコース溶液 |
Research Abstract |
最近、物性や形状を規格でき、衛生管理が簡単で、かつ日常生活と同等の者咀嚼の進行に伴う変化を分析することができるグミゼリーが咀嚼機能の評価のための被験食品として用いられるようになってきた。また、グミゼリー中のゼラチンやグルコースの溶出量を咀嚼後に測定することによって、咀嚼能率を評価する試みがなされ、その有効性が確認されている。しかしながら、ゼラチンやグルコースの溶出量の測定には大型で高価な分光光度計が必要である。そこで、本研究は、小型で安価な血糖測定機器を用いたグルコースの溶出量の分析の可能性を検討する目的で、グルコース濃度について、各種血糖測定装置間で比較した。結果は、以下の通りである。 1. 濃度の異なるグルコース溶液を5種類(100mg/dl〜500mg/dl)作成した。 2. 分光光度計(申請設備)と市販の血糖測定機器(申請設備)4種類(装置A:マイルス三共社製・タイド、装置B:山之内製薬社製・アドバンテージ、装置C:テルモ社製・メディセーブリーダー、装置D:ヘキスト・マリオン・ルセル社製・グルコカード、)を用いて、各種濃度のグルコース量を測定後、グルコース溶液の濃度と分光光度計によるグルコース濃度との間、グルコース溶液の濃度と血糖測定機器によるグルコース濃度との間の関係を回帰分析により調べた。 3. グルコース溶液の濃度と分光光度計によるグルコースの濃度との間には、比例的な関係が認められ、回帰直線の傾きがほぼ1であった。 4. グルコース溶液の濃度と血糖測定機器(装置A、装置B、装置C、装置D)によるグルコースの濃度との関係は、装置Aと装置Bではそれぞれ比例的な関係が認められ、回帰直線の傾きがほぼ1であったが、装置Cでは100mg/dlから400mg/dlまではほぼ比例的関係があったものの、500mg/dlでのグルコース濃度が400mg/dlでのグルコース濃度よりも小さくなり、装置Dでは100mg/dlから400mg/dlまではほぼ比例的関係があったものの、500mg/dlでのグルコース濃度が測定不能で計測できなかった。なお、装置Aと装置Bでは、高度に有意な回帰を示した。 5. これらのことから、装置Aと装置Bは、分光光度計と同程度にグルコースの濃度を正確に測定でき、臨床応用できることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)