2002 Fiscal Year Annual Research Report
外因性内分泌攪乱科学物質のバイオモニタリング技術の開発
Project/Area Number |
11556016
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
大川 秀郎 神戸大学, 遺伝子実験センター, 教授 (90233048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 司郎 (株)バイオ・アプライド・システムズ, 開発・営業部長(研究職)
川田 充康 大塚化学(株), 鳴門研究所, 主任研究員
片桐 昌直 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (00185802)
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Keywords | 内分泌攪乱化学物質 / ビスフェノールA / ノニルフェノール / モノクローナル抗体 / ELISA / scFv / PCB / アフィニティーカラム |
Research Abstract |
1.外因性内分泌攪乱化学物質のハプテン、抗原(免疫原)の作製 除草剤アラクロール・シマジンなどのハプテン、抗原(免疫原)などを合成し、免疫原をマウスに免疫して抗体を調製し、また、抗原をELISAの確立に供した。 2.モノクローナル抗体の調製とELISAの確立 免疫原を免疫したマウスから、抗体産生細胞をスクリーニングすることにより、除草剤アラクロール、シマジン及びPCBなどに特異的なモノクローナル抗体産生細胞を得、それから調製したモノクローナル抗体を用いたELISAの測定条件を確立した。 とりわけ、PCBに対する2種のモノクローナル抗体はELISAで高感度であり、また、広範囲のpH、及びメタノール含有の条件下での安定した測定が可能であった。 3.遺伝子組換え一本鎖可変領域scFv抗体の調製 ビスフェノールAに関しては4種のモノクローナル抗体産生細胞からおのおの相当するscFv抗体を調製し、また、ノニルフェノールについては2種のscFv抗体を調製した。いずれのscFv抗体もELISAにおいて相当するモノクローナル抗体と同等の反応性を示した。また、種々の組換え体scFv抗体を調製し、ELISAにおけるそれらの抗原との反応性から、抗原・抗体反応の反応性や特異性に係わるアミノ酸残基を特定した。 4.アフィニティーカラムの開発 ビスフェノールAのscFv抗体を組換え大腸菌の培養により大量に調製・精製し、5lの培養で10mgの精製抗体を得た。精製scFv抗体を用いてアフィニティーカラムを開発した。本カラムを用いて、試料前処理用アフィニティーカラムの基本を確立した。その結果、本カラムは実環境試料水からのビスフェノールAの濃縮に有効であった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] J.Eto, Y.Susuki, H.Ohkawa, I.Yamaguchi: "Preparation of a Functional Single-Chain Antibody Against Chlorpropham"J. Pesticide Sci.. 27. 383-386 (2002)
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[Publications] K.Nishi, Y.Imajuku, M.Nakata, K.Ohde, S.Miyake, K.Morimune, M.Kawata, H.Ohkawa: "Molecular Characteristics of the Monoclonal and Recombinant Antibodies Specific to the Insecticide Malathion"J. Pesticide Sci.. (accepted). (2003)
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[Publications] K.Noshi, M.Takai, K.Morimune, H.Ohkawa: "Molecular and Immunochemical Characteristics of Monoclonal and Recombinant Antibodies Specific to Bisphenol A"Bioscience Biotechnology and Biochemistry. (accepted). (2003)
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[Publications] 西 甲介, 大川秀郎: "環境負荷化学物質のバイオモニタリング法"日本農薬学会誌. 27. 157-165 (2002)
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[Publications] 大川秀郎, 西 甲介: "(株)産業調査会"第10章-9 バイオアッセイ的手法の利用、「環境機器と技術事典」. 938-940 (2003)