2011 Fiscal Year Annual Research Report
電磁波動情報処理及びRF直接信号処理による送受信機能モジュール技術の研究
Project/Area Number |
11J07720
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
牛嶋 優 佐賀大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 直線・円偏波 / 偏波共用 / 偏波切り替え / 平面アレーアンテナ / 高周波回路 / 一体複合化 / 送受信モジュール |
Research Abstract |
本研究は,高機能・高性能化並びに簡易・経済化を目的とした送受信機能モジュールの開拓を行う.具体的には,アンテナ共振波動場の電磁境界条件の形成・制御技術に加えて,電磁波動情報処理技術とRF直接信号処理技術を組込んだ送受信モジュールを実現する.同時にこの送受信モジュールを用いて,簡易な高周波ワイヤレス伝送技術の確立も図る.これらの送受信機能モジュールを実現することによって,無線通信・ワイヤレスセンサーなどの分野の発展につなげて,電波を利用する様々な分野の高度化に貢献することをねらう. 当該年度の研究実施計画では,直交円偏波切り替え機能を有する送信アンテナをそれぞれ提案し,試作・評価検討を行う予定であった.先ず,送受信アンテナに必要なアンテナ・高周波機能回路をそれぞれ提案し,個別に特性を測定した.ここでのアンテナと高周波回路は,1層基板直交直線偏波共用アレーアンテナとSPDTスイッチ回路のことである.次に,それらを同一基板において複合化し,高機能平面アレーアンテナを実現した.それが1層基板構成の直交偏波切り替え機能を有する平面機能アレーアンテナである.本提案したアレーアンテナは円偏波励振し,さらにSPDTスイッチ回路に装荷している4個のダイオードのON/OFFにより,偏波切り替えが可能である.このようなアレーアンテナは,申請者が知る限りでは発表されていないため,世界に先駆けて実証したと言える.また,同時にアンテナと高周波回路を一体複合化した円偏波受信アレーアンテナも実現した. 従って,このようなアンテナと高周波機能回路を一体複合化した送受信機能モジュールを実現することによって,電波を利用する様々な分野の高度化に貢献するであろう.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当該年度の研究実施計画に基づき,直交円偏波切り替え機能を有する送信アンテナと円偏波受信アンテナを実現し,十分な研究成果を上げたためである.さらに,研究課題以外の研究の無線電力伝送についても取り組むことができているため,計画以上に進展しているといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
来年度の研究計画に従って,送受信実験を進めていく予定である.
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