2002 Fiscal Year Annual Research Report
数値計算によるマイクロ流れ場の撹拌評価法の確立と工学的応用
Project/Area Number |
12650183
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
大上 芳文 立命館大学, 理工学部, 助教授 (30203722)
|
Keywords | マイクロ流れ / マイクロディバイス / CFD / 撹拌 / ランダムウォーク / 拡散混合 |
Research Abstract |
1.マーカー粒子にランダムウォークを加えることによって,液体のブラウン運動による拡散混合をモデル化した.回転体を考慮せず,流体の拡散混合のみを考慮した場合,本研究のモデルでは拡散整数がΓ=1.0×10^<-12>m^2/s,およびΓ=1.0×10^<-11>m^2/sでは,流入速度を小さく設定した方が混合度が大きくなり,Γ=1.0×10^<-10>m^2/sの場合は,流入速度の変化には依存しないことが明らかとなった. 2.回転体を含む場合は,混合度をストロハル数とレイノルズ数を用いて,整理することで,混合度の相似性を明らかにすることができた.拡散整数がΓ=1.0×10^<-12>m^2/s,1.0×10^<-11>m^2/s,の場合はストロハル数が3.0のときに混合度が最大となり,Γ=1.0×10^<-10>m^2/sではストロハル数が0.5のときに最大となることが明らかとなった. 3.拡散整数がΓ=1.0×10^<-12>m^2/sの場合は回転体の回転数を大きくする,流入速度を小さくすることで,混合度を上げることができる.Γ=1.0×10^<-11>m^2/sの場合,混合度は回転体の有無にかかわらない.Γ=1.0×10^<-10>m^2/sの場合は,逆の回転体が混合の妨げとなることが明らかとなった.このように,回転体の効果の現れるパラメータの範囲が解明された.
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 南雲健司, 大上芳文: "マイクロスケールにおける流体の拡散、混合現象のCFDシミュレーション(ランダムウォークの導入)"日本機械学会2000年度年次大会講演論文集. 00・1. 711-712 (2000)
-
[Publications] 琴浦彰彦, 大上芳文, 南雲健司, 浮田宏生: "数値シミュレーションによる光圧回転体の撹拌性能の向上"関西支部第76期定時総会講演会講演論文集. 014・1. 13-11-13-12 (2001)
-
[Publications] 大上芳文, 琴浦彰彦, 小野有樹, 浮田宏生: "光圧マイクロ回転体の攪拌性能の最適化"関西支部第77期定時総会講演会講演論文集. 10-7-10-8 (2002)
-
[Publications] 小野有樹, 大上芳文: "拡散を考慮したマイクロスケールにおける羽根型光圧回転体の攪拌・混合性能"日本機械学会講演論文集. Vol.III, No.02-1. 367-368 (2002)
-
[Publications] 大上芳文: "数値計算によるマイクロ攪拌素子の攪拌評価法の確立と工学的応用"機械学会関西支部技術交流フォーラム. (2002)
-
[Publications] 西川健, 大上芳文, 浮田宏生: "光圧マイクロ回転体の攪拌性能の評価"日本機械学会関西学生会卒業研究発表講演会 発表予定. 75-76 (2003)