2000 Fiscal Year Annual Research Report
スーパバイザリ制御系の構造的安定性と初期値問題に関する研究
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12650439
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
斉藤 制海 千葉大学, 工学部, 教授 (50005526)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大形 明弘 千葉大学, 工学部, 助手 (70312931)
劉 康志 千葉大学, 工学部, 助教授 (70240413)
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Keywords | スーパバイザリ制御 / ハイブリッド制御 / 安定性 / 周期挙動 / カオス |
Research Abstract |
本年度は本研究に関して、主として次の2つの研究実績をあげることができた。 1.スーパバイザリ制御系の安定性:制御系の状態変数の情報を基に、スーパバイザーが2つの安定補償器を切り替える場合の安定性について理論的な考察を行った。従来スーパバイザ制御系の安定性は、2次安定理論やLie環を用いた手法が研究されているが、きわめて保守的である。ここで導いた手法は、切り替え直線をポアンカレ横断面とし、制御系の挙動をその上の点列ととらえ、安定判別を行う方法を開発した。本手法は上述の手法に比べて、緩やかな判別方法であり、より実用的な理論といえる。ただし現時点では、2ないし3次元状態空間でしか論じることができなく、一般的な体系への拡張が次年度以降の研究課題である。 2.2タンクスイッチドフローシステムの挙動解析:スーパバイザーが、2つのタンクに給水器のスイッチを切り替えるスイッチドフローシステムの挙動解析を行った。従来は、給水量と、排出量が等しい場合が研究されてきたが、ここでは給水量が排出量よりも大きい場合の挙動を解析した。このように条件をゆるめたために、挙動は格段に複雑となることが明らかになった。挙動はシステムの初期条件により、周期挙動、過渡挙動、非周期挙動など幾つかのクラスに分類される。非周期挙動の精密な解析が次年度の課題である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Li Xu,O.Saito: "A Review on nD System Control Theory in Certain Practical Sense"Recent Advances in Multidimensional Systems Theory and Applications, Taylor and Francis Books Ltd., Eds.K.Galkowski J.Wood. (In press). (2001)
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[Publications] Li Xu,O.Saito,Y.Anazawa,H.Suda: "Some Comments on Stability Test for N-D Systems"Proc.of 6th Int.Conf.of Control, Auto.Robotics and Vision. (2000)
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[Publications] M.Yamada,Li Xu,O.Saito: "Further Results on Bose's 2D Stability Test"Proc.of Math.Theory of Networks and Systems. (2000)
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[Publications] A.Ogata,M.Ymamoto,K.Liu,O.Saito: "A Geometrical Approach on Parameter Dependent Lyapunov Functions"Proc.of 39^<th> IEEE Conference on Decision and Control. Vol.1. 7051-7052 (2000)