2000 Fiscal Year Annual Research Report
肝臓の免疫学的特異性を応用した免疫寛容誘導法の開発
Project/Area Number |
12671226
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
堂野 恵三 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60283769)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 潤三 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
永野 浩昭 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10294050)
左近 賢人 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (40170659)
|
Keywords | アロ抗原移入 / ラット肝移植 / 肝内免疫応答 / maicrochimerism |
Research Abstract |
平成12年度は、ドナー抗原提示後の肝内における免疫応答の解析のため抗原投与から肝摘出までのtimingの差による宿主のドナー抗原に対する反応性の変化を検討した。 WS ratにDS ratの脾細胞を全身投与後、1日目又は2日目以降に肝を摘出しnaive ratに移植した群(SLG group)、肝摘出した後にnaive ratの肝を移植した群(SLR group)を作成した。抗原後10日目にDS ratの心臓を移植性移植し生着日数を観察した。 肝移植を1日目で施行した場合には、SLG groupでは早期に拒絶がおこり、SLR groupでは生着日数が延長した。 肝移植を抗原投与後2日目以降に施行した場合には、SLG、SLRで認められた反応性の差異は認められなくなった。移入脾細胞をあらかじめγ線照射して移入しても反応に変化は無いが、Kupffer細胞を抑制するgadoliniumを投与すると、生着日数の変化が減弱した。すなわち、抗原移入後24時間で肝に抗原特異的な免疫応答が発生するが、この反応を惹起するためにドナー抗原は必ずしも生細胞である必要が無いこと、宿主のKupffer細胞が重要な役割を演じていることが判明した。 以上の知見を元にして、現在平成13年度の実験計画を立案中である。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Grochowiecki T., et al: "Induction of unresponsiveness to islet xenograft by MMC treatment of graft asnd blockage of LFA-1/ICAM-1 pathway"Transplantation. 69(8). 1567-1571 (2000)
-
[Publications] Li He, et al: "Role the liver in alloimmune response following inoculation of donor spleen cells"Cell Transplantation. 9. 725-728 (2000)