2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12671563
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
蜂矢 隆彦 日本大学, 医学部, 助手 (40228482)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 清己 日本大学, 医学部, 教授 (70059301)
平野 大作 日本大学, 医学部, 助手 (40228804)
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Keywords | 前立腺癌 / 転移 / 血管内皮増殖因子 / 再発 / 予後因子 |
Research Abstract |
前立腺癌の転移増殖の過程における血管内皮増殖因子(VEGF)の働きを解明し、血管内皮増殖因子抑制因子による治療の理論的至適治療開始時期が推定しするため、VEGFと予後の関連を検討した。前立腺全摘除術を実施し、前立腺全割面組織標本を作成した。腫瘍マッピング、腫瘍体積、分化度など病理学的因子を検討した。78例においてヘマトキシリン-エオシン染色とVEGF染色を実施し、臨床病理学的評価を実施した。病理組織学的所見:VEGFラベリングインデックス(VEGFLI)は病理組織学的浸潤度(p=0.1)、分化度(p=0.69)、外科的切除縁陽性(p=0.83)、リンパ節転移(p=0.055),腫瘍体積(p=0.60)と有意な関連を認めなかった。全例の長期遠隔成績は臨床的非再発生存率は82.6%、疾患特定生存率は96.3%である。VEGFLI階層別生存率は有意差は認められなかった。予後因子としてVEGFの評価を行ったが、VEGF(p=0.11)分化度(p=0.11)、被膜内限局性(0.46)、リンパ節転移の有無(0.39)、治療前PSA(p=0.26)は有意な予後因子ではなかった。本検討の結果からVEGF染色性に臨床的再発予知因子として、従来の分化度以上の意義は認められないものと考えられた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 蜂矢隆彦, 岡田清己: "前立腺全摘除術、術式とQOL"日本臨床、2000年増刊. 58,増刊号. 386-388 (2000)
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[Publications] 岡田清己, 蜂矢隆彦: "V.前立腺癌の治療 手術療法 手術療法の歴史"日本臨床2000年増刊. 58,増刊号. 239-246 (2000)
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[Publications] Takahiko Hachiya, Kiyoki Okada: "Prediction of organ-confined disease by PSA nadir after neoadjuvant therapy…"Int.J.Urol. 7, 11. 393-401 (2000)
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[Publications] 蜂矢隆彦, 岡田清己: "前立腺癌のホルモン療法の現況"Biotherapy. 14, 11. 1103-1110 (2000)
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[Publications] 蜂矢隆彦, 岡田清己: "前立腺癌の治療-Neoadjuvant療法,Adjuvant療法の臨床的意義"クリニカ. 28, 2. 51-55 (2001)
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[Publications] 蜂矢隆彦, 岡田清己: "偶発前立腺癌/限局性前立腺癌/局所進展前立腺癌の治療"Modern Physician. 21, 9. 1225-1258 (2001)
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[Publications] 蜂矢隆彦, 岡田清己: "泌尿器科、診断と治療の最前線、第3章悪性腫瘍の病態と治療の最前線、4 前立腺.先端医療シリーズ"先端医療技術研究所.2000. 6 (2000)