2000 Fiscal Year Annual Research Report
象牙質・歯髄複合体培養系を用いた修復材および覆髄剤検定システムの開発
Project/Area Number |
12671856
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
長岡 成孝 鹿児島大学, 歯学部, 助教授 (10155913)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北野 元生 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (10142118)
徳田 雅行 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (20253891)
|
Keywords | 象牙質・歯髄複合体 / 修復材 / 覆髄剤 |
Research Abstract |
1.試料の作成:矯正学的理由で便宜抜歯したヒトの健全な幼若小臼歯(30歯,可能な限り多くの歯を同一個体から得る)の咬合面に,クリーンベンチ内で象牙質に達する1級窩洞(深さ:2mm,径:3mm)を形成した.ついで,これらの歯を自動精密切断機を用いて培地を滴下しながら無菌的に歯軸方向に割断し,象牙質と歯髄を含む約2mmの厚さの試料を作成した.次にこれらの試料の各窩洞に,各種のコンポジットレジンや修復用セメント(修復材),および水酸化カルシウムや酸化亜鉛ユージノールセメント(覆髄剤)をそれぞれ充填し,その周囲を加熱したパラフィンワックスで封鎖して象牙質・歯髄複合体試料を完成した.なお窩洞内に何も充填しなかったものを対照群とした. 2.刺激物質の調整:Prevotella intermedia ATCC 25611株の乾燥菌体から得たリポ多糖(LPS)を刺激物質とした. 3.試料の培養:10%ウシ胎児血清(FBS)を含むイーグルMEM(EMEM)培地に,2.で得たLPSを加えた群-炎症歯髄群と,何も加えない群-正常歯髄群を設け,これに1.で得た試料をそれぞれ入れて,37℃,CO25%,湿度100%の条件下で最長30日間まで培養した. 4.培養上清中における各種サイトカイン濃度の測定:2日毎に培地を交換し,培養上清中のVEGF,VEGFレセプター,インターロイキン(IL)-1,IL-6およびIL-8タンパクなどの各種炎症性サイトカインの経時的変化をELISAで調べた.
|