2001 Fiscal Year Annual Research Report
北方系未利用植物資源を素材とする新しい医薬リード化合物の探索
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12672045
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
森田 博史 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (70220069)
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Keywords | エゾユズリハ / ハイイヌガヤ / ヒカゲノカズラ / ノゲイトウ / アルカロイド / 環状ペプチド / 北方系植物 / チューブリン |
Research Abstract |
現在、世界の各地において、新たな薬理活性物質の探索の材料として、未利用植物資源の開拓が要望されている。特に、北方域の生態系は地球温暖化の大きな影響を受けると予想されており、世界中の科学者の目が集まっている。このような観点からも、北方系未利用植物資源の調査および天然物化学的な研究が必要とされている。また、アイヌ独自の思考から選択された薬物も多くあり、伝承生薬に基づく採薬の原点と考えられるにもかかわらず、調査研究が遅れている。本研究では、医薬資源として今まで注目されて来なかった北方系未利用植物資源を材料として、特異な環骨格を有するアルカロイドに着目し、細胞毒性、チューブリン重合阻害活性、微小管脱重合阻害活性、抗菌活性などの活性を指標として薬理活性物質の探索を行い、新しい医薬リード化合物の開発を行うことを目的として行った。以下に、本年度の研究成果の概要を報告する。 北海道で採集した北方系植物(エゾユズリハ、ハイイヌガヤ、ヒカゲノカズラ、ノゲイトウなど)の抽出物についてスクリーニングを行い、新規アルカロイドの分離、精製を行った。分離した化合物については、各種2次元NMR、高分解能MS、X線結晶解析等の分光学的手法ならびに分解や誘導反応などの化学的手法を用いて、立体化学を含めた化学構造を明らかにした。その結果、エゾユズリハからは、新規ダフニサイクリジン類、ハイイヌガヤからは新規セファロサイクリジンA、ヒカゲノカズラ科のヒメスギランから新規セネポジンA、セイソウシから環状ペプチド、セロゲンチン類が得られた。このうち、セロゲンチン類にはブタ脳由来のチューブリンに対して、顕著な重合阻害活性が認められた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] H. Morita: "Senepodine A, A Novel C_<22>N_2 Alkaloid from Lycopodiunm chinense"Tetrahedron Lett.. 42. 4199-4201 (2001)
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[Publications] Kobayashi, J.: "Lyconadin A, A Novel Alkaloid from Lycopodium complanatum"J. Org. Chem.. 66. 5901-5904 (2001)
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[Publications] Kobayashi, J.: "Daphnicyclidins A - H, Novel Hexa- or Penta-Cyclic Alkaloids from Two Species of Daphniphyllum"J. Am. Chem. Soc.. 123. 11402-11408 (2001)
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[Publications] Kobayashi, J.: "Celogentins A - C, New Antimitotic Cyclic Peptides from the Seeds of Celosia argentea"J. Org. Chem.. 66. 6626-6633 (2001)