2000 Fiscal Year Annual Research Report
環境放射能測定及び環境情報解析システムによる閉鎖性水域大村湾の環境年代変化の解析
Project/Area Number |
12680524
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
高辻 俊宏 長崎大学, 環境科学部, 助教授 (70163219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 久義 長崎大学, 医学部, 助手 (00170431)
中村 剛 長崎大学, 環境科学部, 教授 (80039586)
吉川 勲 長崎大学, 環境科学部, 教授 (80039528)
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Keywords | 環境放射能 / 地理情報 / 堆積年代測定 / 人口動態 |
Research Abstract |
大村湾とその周辺海域の海底土壌をサンプルし、ゲルマニウム半導体検出器を主体とする「環境放射能測定システム」による放射性同位元素の分析から蓄積年代別による環境汚染指標元素と重金属の時間・平面分布を調べ、同湾に流入する河川域周辺居住地の社会的・経済資料を組み合わせ、「環境情報システム解析装置(地理情報システム:GIS)」を利用し、数理統計モデルを構築し、蓄積年代に対応した解析を通して、ヒトの活動変化との環境汚染指標値及び有害重金属の分布との関連を明らかにする。 今年度は海底土壌をサンプリングするため、採土器(水深30mのサンプリングが可能)を製作した。また、土壌のサンプリングに際して、海底の状況と採集地点の位置情報をリアルタイムで記録・保存するため、採集に供する船舶に適合するシステム(測深計とDGPSとの組み合わせ)を構築した。現時点で、これらを用いて、大村湾の海底土壌をサンプルしている。さらに、サンプルした土壌を、一定幅で水平に切り分け、鉛-210の放射能を測定し、堆積した年代や、土砂の流入量の推定を実施している。 一方、死亡及び疾病統計を含む河川流域別人口動態統計と河川流域別地域経済指標と社会環境指標の年代統計に関する資料収集を実施するため、関係する行政機関が所有する情報を地理情報システムとリンクさせるため検討を行った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Takatsuji,T.,Yoshikawa,I. et al.: "Relationship between the ^<137>Cs whole-body counting results and soil and food contamination in farms near Chernobyl"Health Physics. 78(1). 86-89 (2000)
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[Publications] 高辻俊宏,吉川勲 他: "重力要因と放射線の遺伝的相乗作用"Space Utilization Research. 16. 33-36 (2000)
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[Publications] Kinukawa,N.,Nakamura,T. et al.: "The impact of covariate imbalance on the size of the logrank test in randomized clinical trials"Statistics Medicine. 19. 1955-1967 (2000)
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[Publications] Tanaka,K.,Takatsuji,T. et al.: "High incidence of Micronuclei in Lymphocytes from residents of the area near the Semiparatinsk nuclear explosion test site"Journal of Radiation Research. 41. 45-54 (2000)
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[Publications] Hoshi,K.,Takatsuji,T. et al.: "Radiocesium in children residing in the western districts of the Bryansk Oblast from 1991-1996"Health Physics. 79. 182-186 (2000)
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[Publications] 高辻俊宏,吉川勲(分担執筆): "生体の電磁界とのかかわり:磁界と放射線の対比"電気学会(出版のための印刷中). (2000)