2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12680853
|
Research Institution | Suzuka University of Medical Science |
Principal Investigator |
長倉 俊明 鈴鹿医療科学大学, 医用工学部, 助教授 (40288577)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 里佳 鈴鹿医療科学大学, 医用工学部, 助手 (50288578)
吉野 誠司 鈴鹿医療科学大学, 医用工学部, 助教授 (90024596)
斎藤 興治 鈴鹿医療科学大学, 医用工学部, 教授 (00261040)
楠岡 英雄 大阪大学, 医学部, 教授
石原 謙 愛媛大学, 医学部・医療情報部, 教授 (20304610)
|
Keywords | 機能的組織診断法 / 3Dモード画像 / 4Dモード画像 / 動脈硬化指標 / β / 多次元情報 / IMT |
Research Abstract |
本研究は、従来の診断法で検出できない形態変化の起こっていない動脈硬化を、非侵襲的に診断する機能的組織診断法を目的とし、超高速超音波診断装置により、超音波の波長以下の分解能で頚動脈断面の断面積変化、膨張速度を計測し、トノメトリ法で画像上に、同時に描き込まれた血圧波形情報から、加齢変化を非線形粘弾性力学をもとに動脈硬化指標化する非侵襲的動脈硬化診断システムの研究を行ってきた。 弾性係数の変化から、高齢者と若年者の動脈壁の機能的振る舞いが違っていることを示した。さらに関心領域のみを取り出し頸動脈超音波画像を時間軸上に再配列した頚動脈断面の時間的変化を表示する時系列3Dモード画像と、この画像に血圧力情報をカラーマッピング重畳させた4Dモードで、動脈硬化の存在を動脈壁運動によって直感的に表示するシステムへの発展を行った。このシステムにより動脈硬化の起こった頸動脈が機能的な振る舞いが違っていることが分かった。 そして、この方法を評価するために、従来からの弾性力学的な見地から得られた指標βや、動脈硬化を直接反映するといわれている動脈壁の内膜中膜複合体の厚さを計測したIMTと比較検討した。指標は加齢によって増加傾向があるが、βでは高齢者で大きくずれる場合がある。またIMTは、動脈硬化の定量的診断には安定している優れた指標であることが分かる。しかしこれらの指標も動脈硬化の存在は推定できるが、動脈硬化の平均的な指標にすぎない。しかもIMTは、動脈硬化が進展しなければ検出できず、図1に示すように若年者での検出感度が低い。本方法が若年者において、診断能力が高いことを示した。このことは本来の目的である動脈硬化の起こっていない動脈壁での動脈硬化診断の有効性を示すものである。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 宇田昌樹, 長倉俊明, 桝田晃司, 田中里佳, 吉野誠司, 大江洋介, 楠岡英雄, 石原謙, 古川俊之: "連続超音波断層像による循環器支援診断のための汎用 3D画像システムの研究"第40回 日本エム・イー学会,医用電子と生体工学. 第39巻. 546-546 (2001)
-
[Publications] 野上真子, 長倉俊明, 大江洋介, 楠岡英雄, 石原謙, 高橋秀也, 志水英二, 古川俊之: "多源視による定量的3次元画像の再構成の研究"第39回 日本エム・イー学会,医用電子と生体工学. 第39巻. 540-540 (2001)
-
[Publications] Toshiaki Nagakura, Koji Masuda, Shinya Kosuge, Youko Hase, Yousuke Ooe et al.: "The Study of functional tissue characterization for arteriosclerosis estimated with continuous ultrasound image"Korea Society of Medical & Biological Engineering. 第2巻. 132-133 (2001)
-
[Publications] Toshiaki Nagakura, Koji Masuda, Shinya Kosuge, Youko Hase, Yousuke Ooe et al.: "The non-invasive functional tissue characterization for arteriosclerosis by artery wall motion analysis with time series high-speed echo images and continuous spygmo-manometer"Proc.of 23rd Annual International Conference of the IEEE Engineering in Medicine and Biology Society. 第21巻. 314-315 (2001)