2000 Fiscal Year Annual Research Report
logエタール景と一般logリーマン・ヒルベルト対応,ホッジ構造の退化
Project/Area Number |
12740008
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中山 能力 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (70272664)
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Keywords | 対数的幾何 / ホッジ理論 / 対数的可微分関数 |
Research Abstract |
当研究は近年注目を集めているlogホッジ理論におけるlogピリオド写像の研究に不可欠な基礎的諸定理を確立しようというものであったが.今年度は、L、イリュージー氏、加藤和也氏、松原利治氏と共同で次のような成果を得た。 1.logエタール景上で考えることにより,従来はunipotentなmonodromyをもつ場合にだけ示されていたlogリーマン・ヒルベルト対応を、quasi-unipotentなmonodromyをもつ場合にも定式化し、証明することができた。 2.同じくlogリーマン・ヒルベルト対応の関手性およびその系としてlogドラム・コホモロジーの定数性を示すことができた。 3.(logエタール景上での)ピリオド写像のwell-definedness,すなわちlogホッジ構造のvariationの関手性を、baseがlog smoothのときに一般的に示せた。これはbaseがlog smoothのときには期待されうる最善の結果であり.1,2の他に加藤和也氏によるlog可微分関数、log調和形式という全く新しい道具として使う。またlogホッジ・ドラムスペクトル系列の退化とlogホッジ・コホモロジーの定数性も同時に示される。 4.(普通の位相での)ホッジ・ドラムスペクトル系列の退化とlogホッジ・コホモロジーの定数性:これは3から直ちに出るが.従来のSteenbruk,T.Fujisawa,L,Illusie,M.Cailottoの結果を.係数なしの場合として含んでいる。 次年度はひきつづき.baseがlog smoothでない場合に3拡張することを考える。それにもlog可微分関数、log調和形式が有用であると期待している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Chikara Nakayama: "Degeneration of l-adic weight spectral sequences"American Journal of Mathematics. 122. 721-733 (2000)
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[Publications] Kazuya Kato,Toshiharu Matsubara and Chikara Nakayama: "Log C^∞ -functions and degenerations of Hodge structures"Advanced Studied in Pure Mathematics. (発表予定).