2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12750195
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
山崎 徹 神奈川大学, 工学部, 助教授 (70272416)
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Keywords | 振動 / 騒音 / エネルギ / 構造変更 / 制御 |
Research Abstract |
機械は人間に替わって作業を行うものであり,多くの機械はその作業に運動を伴うため,必ずと言えるほどに振動が生じる.また,振動に伴い騒音も発生するため,機械の設計においては振動騒音を低減することが重要な課題の一つである.一般に振動騒音の低減には,振動が顕著となる共振振動数すなわち固有振動数をずらすための構造変更,共振ピークを抑えるために減衰を付加することなど,振動振幅を減らすことに重点が置かれた施策がなされる.このような策は,例えば自動車のフロア,ドアパネルなどのパーツ毎を対象とする場合には有効と思われるが,複数のパーツで構成される自動車全体を対象とした場合には必ずしも有効であるとは言い難い.このような場合にはむしろ振動源からのエネルギの伝搬に注目し,問題となる箇所へのエネルギ流入量を小さくすることの方が適していると考えられる.エネルギの伝搬を表す量として,構造内のエネルギ伝搬には振動インテンシティ,音場のエネルギ伝搬には音響インテンシティがあり,これまでにも振動または音響インテンシティをアクティブに制御することで振動や音圧レベルを低減させることが試みられている. そこで本研究では,振動インテンシティ及び音響インテンシティ,すなわちエネルギの伝搬の観点からの新たな振動騒音低減手法の開発を最終目標とし,その第一歩として,構造物の基本構成部材である矩形平板を対象構造物として,一般的な従来の振動騒音低減策によって振動及び音響インテンシティがどのように変化するか明らかにすると共に,振動インテンシティと音響インテンシティとの関係について考察した.また,両インテンシティの流れを考慮した構造設計の試みも行った.
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Research Products
(1 results)