2001 Fiscal Year Annual Research Report
主鎖にフォトクロミック色素を導入したπ共役系高分子の合成と屈折率制御に関する研究
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12750785
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
河合 壯 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (40221197)
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Keywords | 導電性高分子 / フォトクロミズム / 屈折率 / 蛍光 / 重合 / ジアリールエテン |
Research Abstract |
主鎖に発達したπ共役系を有するπ共役系高分子としてポリアルキルフルオレンを取り上げ、一方、フォトクロミック色素として、ジアリールエテンをとりあげ、両者の共重合高分子および、π共役系のスペクトルーサーとしてビフェニルユニットを取り上げ、交互共重合高分子を合成した。得られた、高分子の分子量はおよそ、4600から8000程度であった。重合法としてパラジウム触媒を用いる、スズキカップリング反応が有効であることを見出し、さらにその重合条件として、1層系反応溶媒が有効であることを見出した。有られた高分子は光化逆的なフォトクロミック反応を示した。ジアリールエテンユニットのうち40%程度が光反応することを見出した。ビフェニルを導入することにより、反応率が上昇し、55%以上の反応を確認した。スピンコート法により良質な薄膜を作製することに成功した。さらに薄膜状態においても良好なフォトクロミズムを見出した。光照射に伴い黄色状態から紫色へと色変化を認めた。フォトクロミズムに伴う可逆的な蛍光強度の変化を見出した。励起波長が350nm程度の場合に開環状態では500nm付近に蛍光バンドを示したが、光閉環反応の進展に伴い、急激に蛍光強度が低下した。蛍光強度の変化は可逆的で、600nm以上の可視光の証左に伴い、完全にもとの強度に回復した。光照射に伴う屈折率変化についてプリズムカップリング法により、屈折率変化を評価した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M.-S.Kim, T.Kawai, M.Irie: "Synthesis of Fluorescent Amorphous Diarylethenes"Chemistry Letters. 2001. 702-703 (2001)
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[Publications] T.Kawai, T.konishi, K.Matsuda, M.Irie: "Photo-Generation of Acid and its Fluorescence Detection in a Small Area : a Near Field Write-Once Memory"Japanese Journal of Applied Physics. 40・8. 5145-5148 (2001)
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[Publications] T.Kawai, T.Sasaki, M.Irie: "A Photoresponsive Laser Dye Containing Photochromic Dithienylethene Units"Chemical Communications. 2001. 711-712 (2001)
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[Publications] T.Fukaminato, S.Kobake, T.Kawai, M.Irie: "Three Dimensional Ereasable Optical Memory Using a Photochromic Diarylethene Single Crystal as the Recording Medium"Proceedings of Japanese Academy. 77. 31-35 (2001)