2000 Fiscal Year Annual Research Report
ラットモデルにおけるマスト細胞の新しい脱顆粒機構の解析とヒトマスト細胞への応用
Project/Area Number |
12770117
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
松井 卓哉 愛知医科大学, 医学部, 助手 (50238937)
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Keywords | マスト細胞 / エンドトキシン / マクロファージ |
Research Abstract |
敗血症の原因であるエンドトキシン(LPS)1mg/ratをラット腹腔内に投与すると24時間でresident腹腔マクロファージが活性化像を呈し、24時間まで急激に細胞数が減少しその後増加した。一方、マスト細胞は48時間で著しく減少し、腹腔内ヒスタミン量も漸減した。この緩徐なマスト細胞の脱顆粒機構に活性化マクロファージの関与が示唆された。次にin vitroにおいてrat腹腔マクロファージを接着法で純度90%以上に分離し50μg/ml LPSで刺激して24時間後の培養上清を採取した。生物活性を長期維持する為に3T3 fibroblastとco-cultureした精製マスト細胞に活性化マクロファージ上清を添加して1、7時間後にfresh mediumに交換して48時間インキュベートしたものと48時間反応させたものを比較すると、48時間反応させた細胞に脱顆粒とヒスタミン遊離が認められた。更に活性化マクロファージが分泌するhistamine releasing factor(HRF)のcharacterizationを行なった。この脱顆粒反応は抗TNFα抗体、56℃30分間の熱処理では阻害されず、100℃30分間の熱処理、SBTI、cycloheximideで阻害された。以上の結果から緩徐な脱顆粒反応を起こすHRFは従来のTNFα、C3a、C5aとは異なる熱安定なプロテアーゼ様物質と考えられた。現在HPLCを用いたHRFの物質の同定とmacrophageから分泌されるNOの測定を検討している。
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