2000 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子組換え体のスクリーニング法およびLC/MSを用いた迅速、簡便な検出法の確立
Project/Area Number |
12770213
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Research Institution | Osaka Prefectural Institute of Public Health |
Principal Investigator |
吉光 真人 大阪府立公衆衛生研究所, 食品衛生部, 研究員 (70321940)
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Keywords | 組換え体 / GMO / 遺伝子 / PCR |
Research Abstract |
遺伝子組換え作物、組換え食品について、大豆および大豆製品のDNA抽出法、遺伝子組換え大豆の検出法の検討を行った。 1.DNA抽出法の検討 大豆および大豆製品からのDNA抽出法に関しては、Proteinase K法およびCTAB(Cetyltrimethylammonium bromide)法、DNA抽出キットを用いたWizard法の3つについて検討を行った。DNAが抽出されていることをすべての大豆に含まれるレクチン遺伝子を検出するPCR法で確認した。その結果、大豆および以下の大豆製品(とうふ、うすあげ、あつあげ、きな粉、高野豆腐、湯葉、おから、みそ)からDNAが抽出可能であった。しかしながら、試料によっては特定の抽出法を用いた場合のみ抽出可能となる場合があるため、試料の種類に応じて抽出法を使い分けることが必要であった。また、今回の方法ではDNAの抽出が不可能な試料もあり、今後、他のDNA抽出法についても検討する必要があると考えられた。 2.遺伝子組換え大豆の検出法の検討 国内に流通する遺伝子組換え大豆のラウンドアップレディー大豆について、導入遺伝子を構成するCaMV(Cauliflower Mosaic Virus)35Spromoter、EPSPS(5-enolpyruvylshikimate-3-phosphate synthase)遺伝子、NOS(nopaline synthase)terminatorのそれぞれに特異的なプライマーを設計し、検出法の検討を行った。まず、検出限界について検討したところ、CTAB法で0.5〜0.1%程度、Proteinase K法で0.005%であった。次に、大豆製品に適用したところ、とうふ、うすあげ、あつあげ、きな粉、湯葉からラウンドアップレディー大豆の遺伝子を検出することができた。
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