2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12770283
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
山口 尚子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (80277128)
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Keywords | 劇症肝炎 / TNF |
Research Abstract |
劇症肝炎のなかでも特に非A非B非C型の病態、病因を検索する目的で、1)まず炎症性サイトカインで、アポトーシスの誘導にも関与するTNFの役割を明らかにするため、TNF-α,soluble TNF receptor-I,-IIを測定した。その結果、肝炎ウイルス性劇症肝炎において著しい上昇を示すのに対し、非A非B非C型劇症肝炎では中等度高値であった。2)次に、このTNFの高産生のメカニズム及び遺伝的バックグランドを調べる目的で、マラリヤ感染症で重症化との関係が明らかとなっている、TNFプロモーター領域の-nt.308,-nt.238の変異に関して検討した。しかし、20例の劇症肝炎患者全例でこの部位に変化は認めなかった。3)TNFβ gene遺伝子のプロトタイプを検討したところ、非A非B非C型劇症肝炎9例中8例(89%)で、TNFB2/B2のプロトタイプを有しており健常者群31例中13例(42%)、急性肝炎群18例中7例(39%)と比較した有意に多かった。今後は、このTNFB2/B2プロタイプとTNF産生能及びTNF産生に及ぼすメカニズムに関して明らかにしてゆく予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] N.Yamaguchi,K.Tokashige,K.Yamauchi,N,Hayashi: "Humoral immune response in Japanese acute hepatitis C virus infection"Can.J.Gastroenterol.. 14. 593-598 (2000)
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[Publications] K.Tokushige,N.Yamaguchi,I.lkeda,E.Hashimoto,K.Yamauchi,N Hayashi: "Significance of soluble TNF receptor-I in acute-type fulminant hepatitis"Am.J.Gastroenterol.. 95. 2040-2046 (2000)