2000 Fiscal Year Annual Research Report
ランゲルハンス細胞の神経栄養因子産生及びストレスホルモンによる機能制御について
Project/Area Number |
12770425
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鳥居 秀嗣 東京大学, 医学部・附属病院分院, 講師 (80217588)
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Keywords | ランゲルハンス細胞 / 神経栄養因子 |
Research Abstract |
BALB/cマウス皮膚から、抗I-A^d抗体を用いたパンニング法によりランゲルハンス細胞(LC)を精製し、以下の実験に供した。尚、本法により得られたLCの純度が95%以上であることを、フローサイトメトリーにより確認してある。 1.神経栄養因子の産生 RT-PCR法を用いてNeurotrophin-3(NT-3)、glial cell line-derived neurotrophic factor(GDNF)及びciliary neurotrophic factor(CNTF)のLCによる遺伝子発現を検索した結果、これら3種の神経栄養因子いずれのmRNAもその発現を確認することができた。さらにこれらの因子のLCによる蛋白産生をWestern blotting法にて検討したところ、GDNF及びCNTFについては、陽性所見が得られたが、NT-3については陰性であった。このためさらに、NT-3についてLCの培養上清を用いたELISA法を行ったところ、少量のNT-3産生分泌を確認することができた。 2.神経栄養因子受容体の発現 神経栄養因子の産生のみならず、逆にこれらの受容体の発現も検討した。p75NGFRやgp140trk A等のNGF受容体をはじめ、gp145trk B(BDNF/NT-4/NT-5受容体)、gp145trk C(NT-3受容体)のLCによる発現をWestern blotting法にて検討した結果、p75NGFRとgp145trk Bは発現を確認できたが、gp140trk Aとgp145trk Cについては陰性であった。このため後2者の受容体について、さらにRT-PCRを用いてその遺伝子発現を検索した結果、gp140trk A、gp145trk Cのいずれにおいても、その遺伝子発現を確認することができなかった。
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