2000 Fiscal Year Annual Research Report
RI標識アンチセンス核酸による心筋リモデリング及びエンドセリン発現の画像化の研究
Project/Area Number |
12770508
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
永松 仁 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (30277206)
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Keywords | アンチセンス / エンドセリン / 心不全 |
Research Abstract |
【背景】体内で最も強力な血管収縮物質であるエンドセリンが、心不全で上昇することが示されており、心不全の発症、進展に大きな役割を果たしていることが予想される。しかし、現在エンドセリン産生を特異的に画像化する方法論は確立されておらず、エンドセリン産生の画像化確立を目的とし本検討をおこなった。【方法】エンドセリンmRNAに対するアンチセンスおよびセンスオリゴヌクレオチドのT位をアミノ化したamine-dUオリゴを作成した。さらにイソチオシアノベンジルEDTAを結合させたものをIn-111で標識しIn-111-ODNを作成した。次にWister Rat(雄4週齢)にモノクロタリン(50mg/kg)を皮下注し、3週間後にセンスまたはアンチセンスIn-111-ODN(50^μCi)を尾静脈より投与し(MS群、MA群)、24時間後に堵殺、血液、左室(LV)、右室(RV)、肺、腎、肝のカウントを測定した。対照群も同様にセンス、アンチセンスIn-111-ODNを投与し(CS群、CA群)、24時間後にカウントを測定した。この4群につき、投与量に対する体重あたりの各臓器摂取率を比較した。【結果】(1)CS群、CA群間およびMS群、MA群間では、各臓器の%IDに有意差は見られなかった。(2)CS群、MS群間にも各臓器の%IDに有意差は見られなかった。(3)CA群、MA群間ではRVの%ID(0.004±0.007v.s.0.014±0.005)、LVの%ID(0.023±0.017v.s.0.016±0.005)にのみ有意差(ともにp<0.05)が認められた(ともにp<0.05)。【結語】In-111-ODNを用いたアンチセンスイメージングで、不全心でのエンドセリンの発現を描出できる可能性が示唆された。
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