2000 Fiscal Year Annual Research Report
腹膜中皮細胞における水チャネルのトランスロケーションに関する研究
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12770599
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
荻本 剛一 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (90257353)
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Keywords | Aquaporin-1 / translocation / peritoneal mesothelial cell / Osmolarity |
Research Abstract |
(1)浸透圧刺激に対する水チャネルのトランスロケーションに関する検討 細胞膜上AQP1は、5%グルコースに15分間曝露する条件で、コントロールに対し、有意な(167.3±46.8%,p<0.0001)増加を認めた。ブドウ糖濃度による細胞膜上AQP1の変化は2.5%および5%グルコースの間に有意差は認めないものの、ともにコントロールに比し、有意な(2.5%グルコース:171.8±13.5%,p<0.0001,5%グルコース:196.3±27.2%,p<0.0005)増加を認めた。5%マンニトール濃度調整培養液でも細胞膜上AQP1蛋白量の有意な(132.5±14.8%,p<0.05)増加が認められた。 Time coarse studyでは、5%グルコースで刺激後、2.5分より有意なAQP1の増加(132.6±21.0%,p<0.05)をみた。時間依存的な増加は認めず、15分までコンスタントに有意な(5min:133.6±11.6%,p<0.05,15min:137±28.7%,p<0.05)増加が確認された。トランスロケーションがvesicular transportによるものかを検討する意味でコルヒチンを使用した検討を開始している。 (2)細胞内シグナル伝達に関する検討 AQP2のシグナル伝達がPKAを介していることから,また高グルコース環境でPKCの活性化が知られることから,PKA,PKC刺激薬および阻害薬を使用し,データの蓄積を行っている。予備実験では細胞膜上AQP1の増加がPKAのアナログ使用によりもたらされている。同時にGlutに対する効果についても検討を開始している。
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