2000 Fiscal Year Annual Research Report
樹状細胞を用いたp53ペプチドワクチンの基礎的研究
Project/Area Number |
12770980
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
中野 幸治 熊本大学, 附属病院, 助手 (90291541)
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Keywords | 癌ワクチン / p53 / アナログペプチド / 樹状細胞 |
Research Abstract |
我々は、頭頸部癌を認識し、抗腫瘍活性の高いキラーT細胞を誘導できる癌ワクチンの開発を目的として、p53タンパクのペプチド抗原の同定を試みている。これまで癌細胞上のHLA-A2.1に結合するp53の野生型ペプチドを選択し、そのアミノ酸配列をコンピューターグラフィクスを用いて3次元構造を構築した。アシカー領域のアミノ酸は固定し、それ以外のアミノ酸を1つずつ他のアミノ酸に置換し、3次元構造を確認しながら、HLA class Iに結合する全く新しい数百個のアナログペプチドを作成した。そのなかからおよそ20個のペプチドを選択しBinding Assayを施行し、結合親和性の高いペプチドを絞り込むことができた。現在は、健常人の末梢血からリンパ球を採取し、単核球を分離しIL-4,GMCSFを用いて樹状細胞を誘導している。この樹状細胞に新しいp53のアナログペプチドあるいは野生型のペプチドをパルスし、CD8 T cellに種々のサイトカインを加えて培養し、7日毎に同様の樹状細胞で刺激しCTLの誘導を試みている。どのペプチドから高い抗腫瘍効果を示すキラー細胞が誘導されるか検討中である。
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