2000 Fiscal Year Annual Research Report
歯原性上皮の腫瘍化における細胞周期制御機構の異常に関する分子病理学的研究
Project/Area Number |
12771119
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
熊本 裕行 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (70215028)
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Keywords | 歯原性腫瘍 / 細胞周期 / 細胞増殖活性 / 免疫組織化学 / in situ hybridization法 |
Research Abstract |
歯原性上皮の腫瘍化における細胞周期制御機構の異常を解明するため、歯原性上皮に由来する代表的な腫瘍であるエナメル上皮腫における細胞周期制御因子および細胞増殖マーカーの発現・局在を免疫組織化学およびin situ hybridization法を用いて検索した。 1.細胞周期制御因子に関する検討 細胞周期の進行因子であるサイクリンD1は、エナメル上皮腫の辺縁部立方細胞に多く、中央部星状細胞に少なく発現していた。亜型の角化部や顆粒細胞での発現は認められず、基底細胞亜型では腫瘍細胞の殆どに発現していた。細胞周期の抑制因子であるp16,p21,p27の分布は異なっていた。p16は、角化部や顆粒細胞も含め腫瘍細胞の殆どに発現していた。p21は、角化部や顆粒細胞を除く腫瘍細胞の殆どに発現していた。p27は、中央部星状細胞に多く、辺縁部立方細胞に少なくみられ、角化部では発現増強がみられたものの、顆粒細胞で発現はみられず、また基底細胞亜型での発現は少数の腫瘍細胞に限られていた。 2.細胞増殖マーカーに関する検討 細胞周期のS期からG2/M期にかけて発現するDNAトポイソメラーゼIIαおよびS期にピークを迎えるヒストンH3 mRNAは、いずれもエナメル上皮腫の辺縁部立方細胞に散在性に発現していた。ヒストンH3 mRNAはDNAトポイソメラーゼIIαに比べ、発現頻度は低かった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Kumamoto H et al: "Detection of cell-cycle-related factors in ameloblastomas"Journal of Oral Pathology & Medicine. 30(in press). (2001)
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[Publications] 熊本裕行 他1名: "エナメル上皮腫におけるアポトーシス関連因子に関する免疫組織化学的検討"日本病理学会会誌. 90(1)(in press). (2001)
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[Publications] Kumamoto H et al: "Immunohistochemical and ultrastructural investigation of apoptotic cell death in granular cell amelcotastoma"Journal of Oral Pathology & Medicine. 30(in press). (2001)
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[Publications] 熊本裕行 他1名: "エナメル上皮腫の組織診断と細胞活性に関する免疫組織化学的検討"日本病理学会会誌. 89(1). 137 (2000)
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[Publications] Kumamoto H et al: "Clear cell odontogenic tumor in the mandible"Journal of Oral Pathology & Medicine. 29(1). 43-7 (2000)