2000 Fiscal Year Annual Research Report
歯科矯正治療に固定源として使用するチタン骨膜下インプラントの開発-インプラント体表面性状、持続的応力が新生骨に与える影響について-
Project/Area Number |
12771316
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
小川 清隆 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (00312108)
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Keywords | 骨膜下インプラント / 歯科矯正治療 / チタン / 骨形成 / 固定源 / ハイドロキシアパタイト / メッシュ / 接着剤 |
Research Abstract |
歯科矯正治療では歯の移動を行うための固定源が必要不可欠である.しかし,確実な固定源を得ることは臨床では容易ではなく,口腔内に確実な強い固定源を得るための自由に移植部位の設定が可能で,骨実質欠損が生じない骨膜下インプラント体の開発が歯科矯正臨床において大きな意義があると考えた.そこで現在開発中であるメッシュ状チタン骨膜下インプラント体を改良することで,骨表面での骨結合力をより早期に確実に得られて,最終的に矯正治療臨床での使用にフィードバックさせることを目的とした. 本年度は骨膜下インプラントを使用して,ハイドロキシアパタイトが骨膜下での骨形成に及ぼす影響を検討することを目的として実験を行っている. 研究内容としては,まず試料としてメッシュタイプ骨膜下インプラント体を250個作製した,それにハイドロキシアパタイト被膜を付与したものと被膜を付与していないものを作製して,ハイドロキシアパタイト被膜の有無が骨膜下インプラント周囲の新生骨形成に与える影響を検討を行った. 実験結果として,骨膜下インプラント設置手術後3週間において,X線写真ではハイドロキシアパタイト皮膜を付与した試料周囲の不透過像が確認された.また引張り強さはハイドロキシアパタイト皮膜を付与した試料はハイドロキシアパタイト皮膜を付与していない試料より大きい傾向が得られた. 以後,期間,個体数を増加させるため,継続してデータを取得中である.また,組織学的所見として非脱灰薄片標本を作製し,トルイジンブルー染色により観察する予定である.
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