2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12771334
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
田代 芳之 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (50236519)
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Keywords | 固定 / 実験的歯周炎 / 挺出 |
Research Abstract |
本研究の目的は、動物の歯に実験的歯周炎を惹起させ、固定の有無によって炎症がどのように進行するかを臨床的、レントゲン的に経時的に比較検討することである。岩川は、雑種成犬において歯周炎を惹起させてから4週までに1mm挺出したと報告している。この炎症に伴う挺出が固定によって制限され、炎症の進行に影響を及ぼすのではないかという仮説を本研究では前提として重要視している。本実験を行うのに先立ってビーグル犬においても同様に炎症によって挺出が生じるか否かを検証するため実験的歯周炎惹起後における歯の挺出量、PPD、PAL、角化歯肉、PTR、PTSを計測し健康な歯周組織を持つ歯と比較してみた。実験的歯周炎惹起後4週の臨床データは、挺出量0.79mm、PPD3.5mm、PAL6.3mm、角化歯肉4.5mm、PTR112.2、PTS10.2であり、健康群では挺出量0.3mm、PPD1.3mm、PAL3.7mm、角化歯肉5.0mm、PTR33.3、PTS3.3であった。これはビーグル犬2頭の結果であるので統計処理は行っていないが、明らかに実験的歯周炎惹起群の挺出量の方が健康群より大きかった。さらに、角化歯肉量を除く他のクリニカルパラメーターの値も同様に実験的歯周炎惹起群の方が大きかった。本結果は岩川の報告の挺出量には及ばないが、炎症で歯が挺出することを裏付けるものであった。また、実験的歯周炎群の4週時のレントゲン所見では、骨頂部の歯槽硬線が消失していた。今後、十分な予備実験も同時に行いながら実験を継続していく予定である。
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