2000 Fiscal Year Annual Research Report
『運動・食事と生活習慣病予防』をテーマにした総合的学習プログラム開発に関する研究
Project/Area Number |
12780026
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
足立 稔 岡山大学, 教育学部, 助教授 (70271054)
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Keywords | 食事 / 運動 / 生活習慣病予防 / 総合的学習 |
Research Abstract |
本研究では、『運動・食事と生活習慣病予防』をテーマに、スポーツや運動を通して、健康で明るく楽しい生活を送ることができる基礎的な資質(健康を維持し増進する知識と技術とその実践力)を育成することを目指した『総合的な学習の時間』のモデルを開発していくことを目的として,平成12年度は以下の研究を行った。 1,生活習慣病と健康についての基礎的知識や各種の測定を通して健康を評価する授業の実践:中学1年生(100名)に対し,日常生活習慣(運動習慣調査とカロリーメーターを用いた日常生活の身体活動度の測定)と有酸素的作業能力(簡易スタミナテスト)を生徒自身が調査・測定することを中心とした授業を行った。運動習慣調査では,保健体育の授業以外にスポーツ活動をしている生徒の割合は30%弱で,カロリーメーターによる活動量は,歩数で評価すると平均が約11000歩/日であった。この結果について生徒達にディスカッションさせると,『日常生活でもっと身体を動かす習慣を作ることが健康を守っていくためには大事』との結論となった。 2,健康と最も関わり合いが深い体力因子である有酸素的作業能力を高めることができる授業授業の実践:1で測定した簡易スタミナテストの結果を利用し,健康づくりに効果的な持久運動を実践する授業を行った。各自が測定した自分のペースでウオーキングやジョギングを行った。はじめは,1度に10分程度の時間から始め,単元の終盤では,1度に30分続けることができることを目標に段階的に時間を増やしていった。すべての生徒が,終盤では30分間続けて行うことができた。その時の心拍数は130〜155拍/分の範囲であり,主観的尺度は『楽である』から『ややきつい』の範囲であった。一連の授業を通して,『ゆっくり長く運動する』ことに対して肯定的に受け止める生徒の割合が約30%から85%に増えた。
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