2000 Fiscal Year Annual Research Report
無線ネットワークモデル上の省電力アルゴリズムの研究
Project/Area Number |
12780213
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
中野 浩嗣 名古屋工業大学, 工学部・電気情報工学科, 助教授 (30281075)
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Keywords | 無線ネットワーク / 省電力プロトコル / ラウティング / 初期化 / リーダ選択 |
Research Abstract |
無線ネットワークにおいて、ラウティング、初期化、リーダ選択問題に対する、さまざまな基本アルゴリズムを開発した。たとえば、n個のステーションがあるシングルホップの無線ネットワーク上で、確率1-1/fでリーダ選択を行うO(loglog n+log f)時間の通信プロトコルを示した。ここで、fは確率のパラメタであり、1以上の任意の値を取ることができる。このプロトコルは、実際的にも有効であり、たとえ1億台のステーションが存在しても、その中から1台のステーションを平均12タイムスロットで選択することができる。また、n台のステーションに1からnの通し番号を付加する初期化プロトコルを示した。このプロトコルはO(n)時間で番号付けを行うことができ、また、各ステーションが送受信を行うのは、O(loglog n)時間である。よって、送受信の回数が極めて少ない省電力アルゴリズムであると言える。ラウティングに関しても、省電力アルゴリズムを示すことができた。あるステーションがs個の送信すべきデータを持っており、ラウティング終了後、t個のデータを保持しているものとする。この場合、このステーションは、O(s+t)回の送受信を行うだけで、ラウティングを完了することができる。明らかに、 s+t回の送受信は必要なので、このラウティングプロトコルは、省電力性に関して最適であるといえる。また、データのソーティング、ランキングに対しても、同様の時間でおこなうことができる。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] L.Bordim,J.Cui,T.Hayashi,K.Nakano,and S.Olariu: "Energy-Efficient Initialization Protocols for Ad-hoc Radio Networks"IEICE Trans.Fundamentals. E83-A. 1796-1803 (2000)
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[Publications] K.Nakano,and S.Olariu: "Energy-Efficient Initialization Protocols for Single-Hop Radio Networks with no Collision Detection"IEEE Trans.on Parallel and Distributed Systems. Vol.11,No.7. 851-863 (2000)
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[Publications] K.Nakano,and S.Olariu: "Randomized Leader Election Protocols in Radio Networks with no Collision Detection"Proc.of International Symposium on Algorithms and Computation. 362-373 (2000)
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[Publications] K.Nakano,S.Olariu,and A.Zomaya: "Energy-Efficient Deterministic Routing Protocols in Radio Networks"Proc.of International Conference on Parallel Processing. 181-188 (2000)
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[Publications] K.Nakano and S.Olariu: "Energy-Efficient Randomized Routing in Radio Networks"Proc.of 4th Workshop on Discrete Algorithms and Methods for Mobile Computing and Communications. 35-44 (2000)