2001 Fiscal Year Annual Research Report
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12780635
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
野川 雅道 金沢大学, 工学部, 助手 (40292445)
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Keywords | パルスオキシメータ / 静脈血酸素飽和度 / 光電容積脈波 / 光拡散方程式 / 空間分解光法 / ケモメトリックス |
Research Abstract |
近赤外光を用いた無侵襲血中酸素飽和度計測法(オキシメトリ)として,透過光を用いたパルスオキシメトリ(動脈血酸素飽和度(Sa02)計測法)は,既に幅広く利用されており,さらに反射光を用いた方法は,額・胸部といった様々な部位への適用が可能であることから臨床上さらなる活用が期待されている. ここでは,パルスオキシメトリの測定精度を高めるために複数の受光部(アレイセンサ)を用いたパルスオキシメータの試作開発を行った.センサを開発する過程において,測定精度・測定誤差の予想が可能となる光拡散理論・モンテカルロ法を用い,センサの送・受光間隔や,測定波長,組織内血液の容積変化などを取り入れたモデルを作成し,センサのデザイン(CAD : Computer Aided Design)を行った. 結果として,アレイセンサ方式の一つである空間分解分光法を試みたが,従来式の単一の受光部を用いた方法と比較して大幅な改善は得られなかったため今後も複数検出部の特性を生かし,光強度変調法との併用など,様々な計測法の検討を行う予定である.しかしながら,光電容積信号の基線変動分を使用することにより新たな指標として静脈血酸素飽和度(Sv02)の可能性が実験的・理論的に示された.従来,光を用いた組織オキシメータには,生理学的根拠の不明確なSt02といった指標が使われてきたが,ここで提案するSv02は,生理学的に明確な値であり,さらにSa02とSv02を用いることにより組織の酸素代謝量に関連する指標を導出ことが可能となった. また,適応信号処理の方法として,700-1600nmにおいてケモメトリツクスの適用を行った.この方法は統計学的手法による解析法のため,実験データが膨大になるが,場合によっては光拡散理論の結果を大幅に超える高精度な結果を得ることも確認した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 野川雅道・島田康弘・高谷節雄 他: "反射型パルスオキシメータの臨床評価"医用電子と生体工学. 第38巻特別号. 331 (2000)
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[Publications] 海和健史・野川雅道・高谷節雄 他: "全血および2層組織モデルでの無侵襲酸素飽和度計測"医用電子と生体工学. 第38巻特別号. 328 (2000)
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[Publications] 野川雅道・田中志信・山越憲一 他: "酸素化ヘモグロビン濃度を指標とした近赤外光による局所血流量計測法の開発"医用電子と生体工学. 第39巻特別号. 251 (2001)
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[Publications] 川村将之・野川雅道・田中志信・山越健一 他: "光拡散理論に基づいた無侵襲動・静脈血酸素飽和度計測法の開発"日本エム・イー学会北陸支部大会 講演論文集. 8-9 (2001)
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[Publications] 野川雅道・田中志信・山越憲一 他: "近赤外光を用いた無侵襲局所動・静脈血酸素飽和度計測法の開発"臨床モニター. 13(Suppl.). 40 (2002)
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[Publications] 野川雅道・田中志信・山越憲一 他: "無侵襲動・静脈血酸素飽和度計測法の実験的・理論的検討"医用電子と生体工学. 第40巻特別号(未定). (2002)