2000 Fiscal Year Annual Research Report
大学における総合的な「アドミッションポリシー」構築に関する萌芽的研究
Project/Area Number |
12871032
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
夏目 達也 東北大学, アドミッションセンター, 教授 (10281859)
|
Keywords | アドミッション・ポリシー / 高等教育 / 高校・大学間の接続関係 / アーティキュレーション / 大学改革 / 入学者選抜 / AO入試 |
Research Abstract |
アドミッション・ポリシーは、一口で言えば、大学が求める能力・適性等を公表することであるが、それは同時に大学の入学者募集関係の広報活動や入学試験そのものの在り方等、大学の入学者募集に係るまさに総合的施策である。このような施策の実施に関連して解明すべき課題は多い。たとえば、1)学部・学科ごとの必要な能力・適性をいかに分析するか、2)進路指導担当教員や受験生等が学校選択に必要な情報をいかに分析するか、3)その分析結果をいかに高校等に周知させるか等の研究・検討が必要である。 本研究では、これらの点を踏まえて、以下のような調査・研究を行う。 (1)諸外国の大学におけるアドミッション・ポリシーの実施状況に関する調査 (2)高校の生徒や教員が大学・学部の選択にあたって必要とする情報の種類・内容の調査 (3)大学・学部・学科ごとに必要とされる能力・適性の具体的内容の分析 (4)大学が求める能力・適性と入学試験との整合性に関する分析 (5)大学が求める能力・適性等に関する大学広報の在り方の分析 初年度に当たる今年度は、このうち、(1)と(2)を中心に研究を行った。(1)については、フランス、オーストラリア、ニュージーランドの大学を対象として、アドミッション・ポリシーの実施状況について現地に赴き調査を行った。その結果、フランスの大学では、すべての国立大学でオープンキャンパスを実施している。しかし、実際に調査した大学では、我が国の大学におけるような公開授業やキャンパスツアーなどの活動は実施されておらず、もっぱら大学教育の概要や入学手続き等に関する説明が行われている。 オーストラリアとニュージーランドの大学では、インターネットを活用した大学案内に加えて、近隣の中等学校での説明会の開催など、かなり活発な活動が、いわば自明のこととして実施されている。
|
Research Products
(2 results)