2000 Fiscal Year Annual Research Report
胃癌発生の高リスク群選定のための抗Lewis X抗体測定系の開発と応用
Project/Area Number |
12877060
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
下山 克 弘前大学, 医学部, 助手 (50312492)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 正則 弘前大学, 医学部, 講師 (10241473)
菅原 和夫 弘前大学, 医学部, 教授 (80136788)
|
Keywords | 胃癌 / Helicobacter pylori / Lewis X |
Research Abstract |
血清中の抗Lewis X IgG抗体を測定するため、市販のLewis X oligosaccharideを抗原としたELISA法を用いた抗体価の半定量的測定を確立した。具体的には同抗原でコートした96穴マイクロプレートを使用し,血清を添加した後,HRP標識ウサギ抗ヒトIgG抗体を加えた後、発色した反応溶液の吸光度を測定するものである。さらにLewis X抗原の添加による阻害試験も行い,その阻害試験の対照にはlacto-N-fuctopentaose IIIを使用して,測定系が抗Lewis X IgG抗体に特異的であることを確認した。 胃内視鏡検査を施行され、早期胃癌あるいは正常と診断された症例について、インフォームドコンセントを得た上で、幽門前庭部大弯・胃体中部大弯より生検し,同時に採血を行った。分離された血清を用いて抗Lewis X IgG抗体価を測定して本抗体の出現と胃癌発生の関連について検討を行ったが有意な関連は認められなかった。 これまで病原性の強い遺伝子型のH.pyloriは,Lewis X抗原をより強く発現すると報告されてきたが,病原性に関連する遺伝子iceA1遺伝子の有無と抗Lewis X IgG抗体の間についての関連についての検討も行った。胃粘膜からH.pyloriが分離培養された症例について菌株のiceA1遺伝子の有無と宿主の抗Lewis X IgG抗体価について調べたが,他のH.pylori遺伝子と異なり有意な関連はみとめられなかった。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Tadashi Shimoyama,Shinsaku Fukuda,Masanori Tanaka, et al.: "Serum anti-Lewis Xantibody is notelevated in patients with gastric cancer infected with Helicobacter pylori."J Clin Gastroenterol. 31・3. 48-50 (2000)
-
[Publications] Tadashi Shimoyama,Daisuke Nishiya,Shinsaku Fukuda, et al: "Evaluation of the association between serum anti-Lewis X antibody and possession of iceA1 gene in patients with Helicobacter pylori"J Phys Fit Nutr Immunol. 10・3. 154-157 (2000)