2013 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の健康寿命を規定する日中間の文化及び環境の因果構造
Project/Area Number |
12F02007
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
星 旦二 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AI Bin 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 健康長寿 / 日本国多摩市 : 中国藩陽市 / 追跡研究 / 因果構造 |
Research Abstract |
目的 : 日中両国の高齢者における社会経済地位が健康(健康状況と生存時間)に影響するメカニズムを解析して, 社会経済や福祉制度の成熟及び高齢化の進めに伴い, 社会経済地位の作用を比較する。 方法 : 藩陽市で2,766名を9年間, 多摩市で8,162名を7年間追跡して, 共分散構造モデルを用いて, 死亡者の社会経済地位, 文化的余暇活動, 健康状況及び生存時間に関する構造を解析した。 結果 : 両市共に, 健康状況に対する社会経済地位は, 直接的影響と文化的余暇活動を経る間接的な影響がある。藩陽市が多摩市より直接的影響が強い一方, 多摩市が藩陽市より間接的影響が強い。また, 藩陽市が多摩市より健康状況から生存時間に対する影響が強い。 結論 : 社会経済地位が健康に影響するメカニズムとしては, 直接にまた文化的余暇活動を経由して影響したことであり, 社会経済地位の作用は, 社会経済や福祉制度の成熟及び人口高齢化の進めに伴い, 物質環境の改善から生活様式の改善に変化し, または生存時間と健康状況との関係は弱くなるため, 健康状況が悪化しても生命は維持されることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究成果に示したように、当初の目的を達成し、主要原著論文が掲載された。他の原著の学会誌掲載時期は、2014年7月が確定された。
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Strategy for Future Research Activity |
同様な研究デザインに基づく追跡調査を国内外で実施し、その妥当性を検証していくことは、今後の研究課題である。
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Research Products
(7 results)