2012 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内Caシグナルのスイッチとなる新発見のコネキシンの生理機能と発現制御機構
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12F02392
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中村 信大 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SULTANA N. 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | コネキシン / プロモーター / ゼブラフィッシュ / 心臓 |
Research Abstract |
新規のコネキシン分子Cx36.7がゼブラフィッシュの心臓形成のごく初期の段階に一過性に発現し正常な心臓形成に重要な役割を果たし,Cx36.7がカルシウムシグナリングの中継分子である可能性を見出していることから,コネキシンとカルシウムシグナリング系の連携という新しい情報伝達の概念が存在することを予想している。この情報伝達のしくみと意義を分子レベルで明らかにする為,平成24年度はゼブラフィッシュCx36.7遺伝子の発現調節機構について解析を行った。 まず,心臓特異的な遺伝子発現の調節に関与するGata4転写因子がCx36.7の発現誘導を行っているか調べた。ゲルシフト解析およびプルダウンアッセイにより,Cx36.7遺伝子のプロモーター領域内のGata結合配列にGata4が直接結合することが分かった。また,生体レベルでのGata4のはたらきを調べるために,Cx36.7遺伝子のプロモーター領域の下流にGFP遺伝子を組み込んだトランスジェニック体Tg(Cx36.7:GFP)を用いて,GFPの発現がプロモーター内のGata結合配列の変異により変化するか検討した。その結果,プロモーター領域内の2つのGata結合配列がCx36.7の発現に重要であることが示された。さらに,アンチセンスモルフォリノによるGata4の発現を抑制したところ,Cx36.7の遺伝子発現が著しく抑制されたことを認めた。以上の結果から,Gata4がCx36.7遺伝子のプロモーター内の2ヶ所のGata結合配列に結合して遺伝子発現誘導に関わっていることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していたCx36.7の遺伝子発現調節に関与する転写因子の同定とその転写誘導の分子機構の一部を明らかにすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)Cx36.7の転写調節機構の解析に関してはGata4以外の転写因子の関与の可能性についても検討する予定である。 (2)計画通りCx36.7が関与するカルシウムシグナリング系の情報伝達因子の特定と心臓形成に与える影響について解析を行う。
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