2012 Fiscal Year Annual Research Report
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12J02518
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
伊森 晋平 広島大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 多変量解析 / モデル選択規準 |
Research Abstract |
本年度は、一般化推定方程式(GEE)における新たなモデル選択法の開発についての基礎研究として以下の通り実施した。 GEE法における代表的なモデル選択規準としてQICが知られているが、これは独立モデルにおける擬似尤度を基にしたリスクの推定量として導出される。そのリスクの自然な拡張として多変量擬似尤度を基にリスクの構成し、リスクの不偏推定量としてモデル選択規準を導出した。この研究の過程で多変量擬似尤度の一意性を保つためには、一般化推定方程式によるモデリングの枠組みではQICと同じく独立モデルを仮定することが必要十分条件であることを示し、提案したモデル選択規準はQICを修正したものであることが分かった。さらに提案した規準量はGEE法における相関構造を構成する相関パラメータの推定によるバイアスが生じないという性質があることを示した。しかしながら、修正QICは独立モデルの基で導出されているが、GEEで扱われるデータは経時測定されたものなど目的変数内に相関があることが普通であり、相関構造の影響を十分に反映できていない。そこでCp規準タイプのリスクなどを新たに定義し、より予測を重視し、相関構造を考慮したモデル選択規準を開発した。 これらのモデル選択規準の妥当性を測るために、モデル選択規準の一致性や漸近有効性などの妥当性に関する漸近挙動を研究した。先行研究では最も有名なモデル選択規準の一つであるBICやAICについての研究が行われている。本研究ではこれらの研究について高次元への拡張を行い、研究集会等で発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
モデル選択規準の導出やその性質に関する研究は当初の計画以上に進展しているが、相関パラメータの推定に関する研究が遅れているため、このような評価となった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として、相関パラメータの推定について端点で最小値をとる場合のパラメータの理論的性質の導出について、重点的に研究を行う。具体的には、基礎的なモデルである多変量線形回帰モデルにおいて、端点で最小値をとる場合の回帰パラメータの漸近挙動を導出し、その結果を一般化推定方程式に拡張する。また、これらの結果を用いて相関パラメータの推定量の漸近展開を行い、一般化推定方程式による推定量の一致性や漸近正規性の条件を吟味する。
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Research Products
(12 results)
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[Presentation] General Expression of Bias of AIC2012
Author(s)
Imori, S. & Yanagihara, H.
Organizer
6th International Conference of IMBIC on Mathematical Sciences for Advancement of Science and Technology
Place of Presentation
India (Hotel Indismart)
Year and Date
2012-12-21
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