2012 Fiscal Year Annual Research Report
ホウ素-窒素原子間結合の特徴を活かした高機能性高分子の創成
Project/Area Number |
12J05009
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉井 良介 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ホウ素 / 共役系高分子 |
Research Abstract |
申請者はホウ素化合物の高分子系への導入による、優れた機能性材料の創成を目的とした以下の三件の研究テーマを計画し、(1)、(2)の研究において、すでに以下のような成果を得ている。 (1)高輝度近赤外発光性ヘテロ五員環縮環型BODIPY含有高分子の合成 ヘテロ五員環縮環型BODIPYを含有した共役系高分子を合成し、その光学特性を吸収スペクトル測定や発光スペクトル測定を用いて詳細に評価した。その結果、得られたポリマーは優れた近赤外吸収性高分子であることが明らかになり、低HOMO-LUMOギャップ型のホウ素錯体をホモポリマー化することは優れた近赤外吸収特性の発現に有効な設計指針であることを明らかにした。また、本研究で得られたポリマーは優れた近赤外吸収特性を示すことから、有機薄膜太陽電池等への応用が強く期待できる。 (2)ケトイミンホウ素錯体含有共役系高分子の合成とその共役的性質の制御 互変異性構造を持つケトイミンホウ素錯体のポリマーやモデル化合物をそれぞれ合成し、紫外可視吸収スペクトル測定やサイクリックボルタンメトリーによってその電子状態を解明することで、ホウ素錯体化による互変異性構造の固定化による主鎖共役への影響を調査した。その結果、ホウ素錯体化することで主鎖共役の拡張が確認され、互変異性ユニットのホウ素錯体化によって主鎖共役が制御可能であることが明らかになった。したがって、本研究によって、互変異性体ユニットが主鎖共役の制御ユニットとして有効に働くことを初めて明らかになった。 (3)ホウ素-窒素結合を有する三配位型有機ホウ素ポリマーの合成と光照射による主鎖共役制御現在、目的化合物を合成中。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の研究テーマ(1)や(2)については、既に当初から期待していた成果が得られており現在論文を作成中である。研究テーマ(3)については、当初の予定から本年度中に行う計画であり、「本研究の目的」はおおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、本年度は研究テーマ(3)についての研究を行い、目的化合物の合成及び物性の評価を行う予定である。
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Research Products
(6 results)