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2012 Fiscal Year Annual Research Report

高分子最外層のナノ構造制御によるバイオ界面の構築

Research Project

Project/Area Number 12J05039
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

平田 豊章  九州大学, 大学院・工学府・材料物性工学専攻, 特別研究員(DC1)

Keywords高分子ブレンド / 表面 / 界面 / 水 / 凝集構造 / ダイナミクス / 生体不活性 / 薄膜
Research Abstract

高分子の生体適合性や濡れ性などの機能特性は、水界面における高分子の構造および物性と密接に関連している。従って、水界面における高分子の凝集状態および熱運動性を理解し、制御することは学術的に重要であることはもちろん、高分子最外層のナノ構造制御によるバイオ界面の構築につながることから、工業的にも重要である。これまで、これまでに、多分散PMEAとポリメタクリル酸メチル(PMMA)をブレンドし適切に熱処理を施すことで、PMEAを表面偏析させた安定かつ平坦な膜を作製してきた。本研究では、PMEA/PMMAブレンド膜の水界面における分子鎖凝集構造とその生体不活性の関係について検討した。
中性子反射率(NR)測定および和周波発生(SFG)分光測定に基づきPMEA/水界面の分子鎖凝集構造を評価した結果、ブレンド膜の水中への浸漬に伴い、PMEAが界面近傍に高度に濃縮し膨潤層を形成すること、また、PMEAの局所コンフォメーションが乱雑化することを見出している。さらに、PMEAの分子鎖凝集構造の変化に伴い、界面近傍の水の構造も乱雑化した。また、水にあらかじめ浸漬させることにより、ブレンド膜が高い血小板粘着抑制能を示すことから、水界面におけるブレンド膜の構造再編成と生体不活性に相関があることを明らかにしている。
得られた結果は、水環境下における生体不活性高分子固体の構造の理解および生体不活性との相関理解に繋がるため、意義があるといえる。また、得られた知見は、生体不活性高分子材料の高機能化、また新規生体不活性材料の創製において重要な設計指針にもなり得るため、科学的にも工学的にも重要性が高いといえる。上述の結果は論文として投稿する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

初年度における予定である、生体不活性高分子の水界面における構造および生体不活性との関係について、まとまった結果を得ることができている。また、現在、すでにダイナミクスとの相関についても検討を行っており、研究自体は順調に進んでいる。しかし、論文の投稿が現在ないため、論文を投稿する。

Strategy for Future Research Activity

現在、高分子鎖のダイナミクスと生体不活性との相関について検討を行っており、ある程度の結果を得ており、これにより、ポリアクリル酸2-メトキシエチルと生体不活性について、構造および物性の観点からの知見を得ることができる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Water Induced Surface Reorganization in Polymer Blend Films2012

    • Author(s)
      Toyoaki Hirata
    • Organizer
      Japan-Taiwan Bilateral Polymer symposium 2012
    • Place of Presentation
      北九州
    • Year and Date
      2012-09-06

URL: 

Published: 2014-07-16  

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