2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12J05465
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
戸田 聡 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 貪食 / マクロファージ |
Research Abstract |
腹腔の常在マクロファージは、Tim4を介して死細胞をその表面に結合し、さらに死細胞を効率よく貪食するが、貪食シグナルを伝える因子は不明である。一方で、Tim4、Rac1を発現させたBa/F3細胞(BaF3/Tim4/Rac1)は、死細胞をその細胞表面に結合するが、効率よく貪食することはできない。ただし、Tim4、Rac1に加え、MFG-E8/lntegrinの貪食シグナル系を導入すれば、 Ba/F3の貪食能は著しく上昇する。つまり、BaF3/Tim4/Rac1は、Rac1を活性化させる貪食シグナル系があれば死細胞を貪食する。そこで、腹腔常在マクロファージの貪食シグナル因子を同定するため、そのcDNAライブラリーをBaF3/Tim4/Rac1に導入した。そして、死細胞を貪食した細胞をソーティングすることを繰り返し、貪食能の高いBa/F3細胞を樹立し、その細胞に発現しているcDNAの同定を試みている。 また、予備実験として、cDNAライブラリーを導入していないBaF3/Tim4/Raclに死細胞を貪食させ、貪食した分画のソーティングを繰り返すことで、高い貪食能を持つBa/F3細胞(L111,L148,L224)を得た。これらの貪食能の高い細胞において、発現が変化した遺伝子を、affymetrix社のMicroarrayを用いて、網羅的に解析している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在のところ、本研究は、交付申請書に記載した年次計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
Microarray法によって、貪食能の高い細胞において発現が変化した遺伝子を見つけ、機能面から可能性が高い遺伝子を10種類程度絞り込み、これらを親株のBaF3/Tim4/Rac1に発現させた。 しかし、貪食を促進する遺伝子を同定することはできなかった。そこで、今後はcDNAライブラリーを用いた機能スクリーニングに集中する。また、機能スクリーニングにおいて、cDNAを同定できる確率を上げるため、次世代シーケンサーの活用を検討している。
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