2012 Fiscal Year Annual Research Report
14-3-3タンパク質の安定性制御を介した植物栄養応答の分子基盤の解明
Project/Area Number |
12J06259
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
安田 盛貴 北海道大学, 大学院・生命科学院, 特別研究員(DC2)
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Keywords | シグナル伝達 / 栄養応答 / タンパク質分解 / 翻訳後修飾 |
Research Abstract |
1a.14-3-3との相互作用に重要なリン酸化部位の同定およびそのリン酸化とC/Nの関係性の検証 相互作用解析から,ATL31の209番目のスレオニン残基(T209)が14-3-3との結合に特に重要であることを明らかにした。加えて,リン酸化T209ペプチドがATL31と14-3-3との相互作用を競合的に阻害することも確認した。さらにリン酸化T209ペプチドを基に抗体を作製し,各C/N条件におけるT209のリン酸化状態を検証した。その結果,低C/高N条件に比べ高C/低N条件ではT209のリン酸化割合が高いことが示された。以上の結果から,ATL31はリン酸化依存的に14-3-3と結合し,そのリン酸化はC/Nに応じて変動することを明らかにした。 1b.14-3-3結合部位をリン酸化するキナーゼの同定と機能解析 マイクロアレイデータベースからC/Nに応じてATL31をリン酸化するキナーゼの候補としてCIPK7,CIPK12およびCIPK14を同定した。また,In vitro phosphorylation assayからCIPK14がT209をリン酸化することを明らかにした。以上の結果から,これら3つのキナーゼがC/Nに応じてATL31の14-3-3結合部位をリン酸化する可能性が強く示唆された。 2.C/Nに応じて14-3-3との結合性が変動する細胞膜タンパク質の同定と機能解析 FLAGタグを付加した14-3-3過剰発現体を異なるC/N条件で処理し,タンパク質を抽出後,抗FLAG抗体を用いた免疫沈降を行った。MS解析を用いて14-3-3と共沈降したタンパク質を同定し,非標識法で各C/N条件間での共沈降タンパク質の量を比較解析した。その結果,既知の14-3-3結合タンパク質に加え,多くのタンパク質がC/Nに応じて14-3-3との結合性が変動することを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度は年次計画に記載した項目に関して概ね計画通り解析を行い,研究目的を達成する上で重要となる結果を複数得ることができた。しかし,変異体の作出に関しては若干遅れが生じていることから達成度を上記のように評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度の推進方策に関しては,交付申請書に記載した計画通りに遂行する予定である。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Arabidopsis RPT2a, 19S proteasome subunit, regulates gene silencing via DNA methylation2012
Author(s)
Kaori Sako, Yuko Maki, Tomoyuki Kanai, Eriko Kato, Shugo Maekawa, Shigetaka Yasuda, Takeo Sato, Masaaki K, Watahiki, Junji Yamaguchi
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Journal Title
DOI
Peer Reviewed
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