2001 Fiscal Year Annual Research Report
内分泌攪乱物質の学習・記憶攪乱作用の作用臨界期とそのメカニズムに関する研究
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13027271
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
高濱 和夫 熊本大学, 薬学部, 教授 (80150548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 英明 熊本大学, 医学部, 教授 (90106906)
福永 浩司 熊本大学, 医学部, 助教授 (90136721)
白崎 哲哉 熊本大学, 薬学部, 助教授 (30264047)
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Keywords | 内分泌撹乱物質 / エステロジェン受容体 / カルモジュリン依存性キナーゼ / in situ hybridization / 胎仔期 / 脳 / 作用臨界期 / 学習・記憶 |
Research Abstract |
これまでに、マウス胎仔期後期におけるジエチルスチルベストロール(DES)の曝露は受動的回避反応を抑制することをすでに明らかにした。そこで、平成13年度は、まず、メスのマウスの胎仔-乳仔期の脳内におけるエステロジェン受容体(ER)αおよびβサブタイプのmRNAの発現と分布をin siitu hybridization法により調べた。次に、シナプス関連物資鵜の変動をウェスタンブロツト法で追究した。【実験成績】(1)各脳領域はERαおよびERβmRNAの発現に基づいて大きく二つのグループに分類できた。すなわち、一つはいずれかのサブタイプのmRNAが、検討した時期(ED15,17およびPND1,14,21)を通して一貫して優位に発現していた領域である。扁桃核皮質核、弓状核、視床下部腹内側核・視索前野などがこれらの領域で、ERαmRNAの強い発現が認められた。扁桃核内側核や分界条床状核にはERβmRNAの発現が強かった。もう一つは発生の時期により、強く発現するサブタイプが変化した領域で、海馬や大脳皮質などである。これらの領域では胎仔期から出生直後にかけてはERβmRNAが、出生後21日齢ではERαmRNAの強い発現が認められた。(2)胎仔期DES曝露はERαmRMAの発現を低下させたが、ERβmRNAの発現には影響を与えなかった。(3)胎仔期DES暴露群の雄の海馬において、自己リン酸化型のαCaM kinase II、βCaM kinaseIIおよびprotein kinase C(PKC)の量が有意に増加した動物固体間でその値は大きく異なり、自己リン酸化型のαCaM kinaseIIの場合、対照群100%とした場合、最大の個体では545%に増加した。雌の海馬ではこのような変化は認められず、雌雄差が認められた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 高濱和夫, 白崎哲哉: "環境ホルモンと脳estrogen受容体-行動学的、神経化学的、分子生物学的研究の現状-"日本神経精神薬理学会雑誌. 21. 103-111 (2001)
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[Publications] 高濱和夫, 貝塚 拓, 福永浩司, 副田二三夫, 白崎哲哉: "胎仔期後期DES曝露の脳内シナプス関連物質に対する影響"平成13年度科学研究費補助金(特定領域研究(A)) 内分泌撹乱物質の環境リスク〜研究成果報告会要旨集〜. 154-155 (2002)
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[Publications] 茂見茜里, 牧千代子, 副田二三夫, 田中英明, 白崎哲哉, 高濱和夫: "胎仔-乳仔期マウスの脳内エストロジェン受容体α/βmRNAの発現、分布および変動と低用量DES曝露の彰響"平成13年度科学研究費補助金(特定領域研究(A)) 内分泌撹乱物質の環境リスク〜研究成果報告会要旨集〜. 156-157 (2002)