2001 Fiscal Year Annual Research Report
線虫C、elegansプレキシン/セマフォリンの解析
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13041023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高木 新 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90171420)
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Keywords | C.elegans / プレキシン / フェマフォリン / 変異体 / 表皮細胞 |
Research Abstract |
セマフォリンとその受容体であるプレキシンは、脊椎動物の軸索ガイダンスに重要な役割を果たすことが明らかにされている。線虫C.elegansには、3種のセマフォリンと2種のプレキシン遺伝子しか存在せず、セマフォリン/プレキシン系の生体内機能を解明するよい材料となる。我々は、すでに、C.elegansプレキシン遺伝子の一つであるplx-1の変異体で表皮系形態形成に異常があることを明らかにした。今年度は、以下の5つの項目について調べた。 1)plX-1変異体の表現型解析:初期の陰門前駆細胞において、細胞配列が異常であること、また、連続観察により、配列異常はその後修正されることがあることが明らかにした。 2)C.elegansセマフォリン遺伝子及びcDNAの単離:ゲノムライブラリーを検索し、CeSema-1a遺伝子をふくむクローンを単離した。CeSema-1b全長cDNAをRT-PCRによって単離した。 3)セマフォリンの機能解析:RNA interferenceを用いて膜貫通型CeSema-1a,1bの機能を妨げると、plx-1変異体と同様ray1前方化の表現型をホすことを明らかにした。 4)セマフォリン・プレキシンの発現解析:膜貫通型CeSema-1a,1bの発現パタンをプロモーター部位にレポーター遺伝子を結合したコンストラクトを作製して発現を調べたが、表皮で発現がみられなかった。表皮での表現型から、この発現は本来の発現を反映していないと予想される。今後、遺伝子の全長もしくはエクソン、イントロンを含んだコンスロラクト作成が必要である。 5)各種セマフォリンとプレキシン間の結合解析:HEK293細胞を用いた発現系を用いて、CeSema-1a,とPLX-1,CeSema-2a,とPLX-2が結合することを明らかにした。CeScma-1a,とPLX-1間の解離定数は約5nMであった。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Fujii, T., Fijisa, H., Takagi, S.et al.: "Caenorhabditis elegans PlexinA, PLX-1, interacts with transmembrane semaphorins and regulates epidermal morphogenesis"Development. (印刷中).