2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13134202
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山崎 陽太郎 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (50124706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷山 智康 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (10302960)
北本 仁孝 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (10272676)
北村 房男 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (00224973)
福長 博 信州大学, 繊維学部, 助手 (30313844)
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Keywords | 直接メタノール型燃料電池 / バイポーライオン交換膜 / 電解質膜 / 集束イオンビーム加工 |
Research Abstract |
当該実施期間において,システム設計グループでは,新しいDMFCシステムとしてバイポーライオン交換膜を電解質とした燃料電池システムを提案し,実験的にこれが有効であることを確認した。この方式は,DMFCを含めて従来の低温型燃料電池のカソードが酸性雰囲気中に置かれているために生じる各種の問題を解決するために提案された。すなわち,酸性雰囲気においては,酸素還元反応に対する活性化過電圧が大きいため,発電効率の低下をもたらす要因となっていたが,膜をバイポーラ構造とし,アノードを酸性雰囲気,カソードを塩基性雰囲気に保つことにより,それぞれの電極反応における活性化過電圧を下げることを目的とした。その結果,カソードを塩基性雰囲気とすることにより,空気極触媒として白金以外の低価格の金属が使える可能性が導かれた。さらに,カソードと接する電解質膜中では,イオンがアノード方向へ移動するため,DMFCで問題となっているメタノール・クロスオーバーの低減にも有効であることが示された。バイポーライオン交換膜を燃料電池の電解質として使った場合には,膜中の酸性および塩基性領域界面における電気抵抗の見積が大きな課題となるが,これについては燃料電池作動に関して大きな影響は与えないことを確認した。 また,本領域研究の主要課題である電解質膜材料開発を支援し,電極の表面および電解質との界面の構造を詳細に調べるために,集束イオンビーム加工観察システムにより,無機有機複合膜などのDMFC用各種電解質膜材料を観察し有用な知見を得た。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 山崎陽太郎: "直接メタノール型燃料電池(DMFC)における電極触媒"触媒. 44-5. 313-317 (2002)
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[Publications] K.Arihara, F.Kitamura, T.Ohsaka, K.Tokuda: "In situ monitoring of the mercury electrode surface in HClO_4 solutions by means of infrared reflection absorption spectroscopy"J.Electroanal.Chem.. 518. 139-143 (2002)
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[Publications] K.Arihara, T.Ohsaka, F.Kitamura: "Characteristic cyclic voltammograms of alkyl viologens at single crystal gold electrodes"Phys.Chem.Chem.Phys.. 4. 1002-1005 (2002)
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[Publications] K.Arihara, F.Kitamura: "Adsorption states of heptyl viologen on an Au(111) electrode surface studied by infrared reflection absorption spectroscopy"J.Electroanal.Chem.. online 28 Jan. (2003)
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[Publications] 山崎陽太郎: "モバイル機器向け燃料電池の最新動向"EDリサーチ社. (2002)