2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13440189
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
古田 弘幸 京都大学, 理学研究科, 助教授 (40244157)
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Keywords | ポルフィリン / N-混乱ポルフィリン / ポルフィリン異性体 / 金属錯体 / 芳香族性 |
Research Abstract |
多重反転ピロールの合成戦略を検討するために、まず、想定しうる95個の構造異性体(互変異性体を含む)すべてについて、密度汎関法による、安定構造、エネルギー、芳香族性指標(NICS)計算を行った。その結果、ピロール環が一個反転するごとに、約18kcal/molの不安定化がおきること、および、芳香族性が分子の安定性とは、直接関係していないことなどが明らかとなった。 一方、二重反転体の合成の際に、コロール異性体、コロリンが生成すること、また、このコロリンを塩化スズで処理すると、新規18π系ポルフィリノイド、オキシインドロフィリンが生成し、これが良好なフッ素イオンレセプターであることも明らかとなった。このような分子変換過程は、N-混乱ポルフィリン内に含まれる、反転ピロールのアルファー位の高い反応性に由来することが考えられ、実際、金属銅(II)イオン錯化の反応において、混乱ピロールユニットを含む部位が切断されたトリピリノンが得られてきた。この化合物は各種の金属イオンと容易に反応することから、新規配位子として期待がもたれる。 金属を介したN-混乱ポルフィリンの集積化の方法として、外周部窒素への金属配位について、ロジウムイオンを用いて検討したところ、環内部、および、環外部の両方に配位することをX線構造解析により明らかにした。さらに、外周窒素の配位と密接に関係するNH互変異性が起きることも、窒素NMRを使った検討から、明確に示すことができた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] K.Araki: "Acid-Base and Spectro electro chemcil Properties of Dovlly N-Confused Porphyin"Inorg. Chem.. 40. 2020-2025 (2001)
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[Publications] H.Furuta: "Metal Complexes of N-Confused Calix [4] phyri Derivative"Angew. Chem. Int. Ed.. 40. 2323-2325 (2001)
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[Publications] H.Furuta: "NH Tautomerism of N-Confused porphyrin"J. Am. Chem. Soc.. 123. 6207-6208 (2001)
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[Publications] H.Furuta: "Oxyindolophyrin : A Novel Fluoride Receptor Derived from N-Confesed Corrob lsoner"J. Am. Chem. Soc.. 123. 6435-6436 (2001)
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[Publications] S.Alagar: "The First bis-Rh(I) complex of N-Confased Porphys"Chem. Commun.. 1666-1667 (2001)
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[Publications] H.Furuta: "Theovetical Study of Stability Structures and Aromaticety of Moltiply N-Confused Porphys"J. Org. Chem.. 66. 8563-8572 (2001)
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[Publications] H.Furuta: "Regioselective Oxidative Liberation of Aryl Substitutel Tripyrrinone Metal Complenes from N-Confused Porphys"Org. Lett.. 4. 181-184 (2002)