2002 Fiscal Year Annual Research Report
Si基板上ZnO薄膜のエピタキシャル成長と近紫外レーザ発光デバイス形成の研究
Project/Area Number |
13450125
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
中西 洋一郎 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (00022137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小南 裕子 静岡大学, 電子科学研究科, 助手 (60313938)
青木 徹 静岡大学, 電子工学研究所, 助手 (10283350)
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Keywords | ZnO / ZnS / Si / エピタキシャル薄膜 / 励起子 / 近紫外線 / LED / PL |
Research Abstract |
次世代の情報高密度化に対応すべくZnOの近紫外励起レーザ発光デバイス化が有望視されている。本研究では、Si基板上にZnS薄膜をエピタキシャル成長させ、これを酸化することにより高品質ZnOエピタキシャル薄膜を形成するとともに、デバイス化を目的としている。以下平成14年度研究実績の概要を述べる ◇Si(111)基板上ZnOエピタキシャル薄膜の酸化過程の検討 ZnSエピタキシャル薄膜の酸化によって硫黄が酸素に置換されると同時に結晶転移が起こり、膜表面から膜内部へとZnOエピタキシャル薄膜の形成が進行することがわかった。強い紫外発光を得るための作製の最適条件を検討した結果、ZnS蒸着時の基板温度270℃〜300℃、熱処理時の雰囲気は酸素中、温度及び時間はそれぞれ720℃前後及び約5時間であることがわかった。この酸化によって、ZnOとSi基板との間に界面層が形成され、断面TEM観察によって、ZnO層/粗なZnO層/Si酸化層/Si基板となってていることがわかった。 ◇Si(111)基板上ZnOエピタキシャル薄膜のn型伝導性の制御 ZnO薄膜の発光デバイス化のためには伝導性の制御が不可欠である。本年度においてはAl及びGaをドーパントとするn型ZnOエピタキシャル薄膜の形成を行った。ドーピング方法としてはZnSペレットにドーパントを予め添加しておき、蒸着、酸化によりZnO : M(M=Al, Ga)を形成した。形成した薄膜は、ZnO : Al(0.1at%)の膜が結晶性、発光特性、電気特性において最も優れており、低効率、移動度及びキャリア濃度がそれぞれ5.21Ωcm、6.56cm^2/Vs、及び1.83×10^<17>cm^<-3>であるn型のエピタキシャル薄膜が得られた。 次年度としては、n型ZnO薄膜の更なる低抵抗化、p型伝導性の制御、MgOとの混品による禁制帯幅の制御について研究を展開する
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Research Products
(12 results)
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[Publications] T.Aoki, Y.Shimizu: "p-type ZnO laser formation by excimer laser doping"Physics State Solid(b). 229(2). 911-914 (2002)
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[Publications] A.Miyake: "Study on the structural transformation process from ZnS epitaxial film frown on Si substrate to ZnO epitaxial film by oxidation"Physics State Solid(b). 229(2). 829-833 (2002)
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[Publications] 三宅亜紀: "Si基板上ZnS薄膜の酸化にょるエピタキシャルZnO薄慎の形成と励起子発光"表面科学. 23(8). 492-496 (2002)
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[Publications] A.Miyake: "Growth of epitaxial ZnO thin film by oxidation of epitaxial ZnS thin film on Si(111)"International Journal of Modern Physics B. 15(28-30). 3861-3864 (2002)
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[Publications] 中村篤志: "リモートプラズマMOCVD法によるZnO薄膜の成長"第63回応用物理学会学術講演会24a-YE-1. No.1. 251 (2002)
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[Publications] Y.Shimizu: "Effect of hydrogen plasma radicals in remote plasma assisted MOCVD ZnO growth from dyethylzinc and oxygen"2^<nd> International Workshop on Zinc Oxide(MRS Workshop). 70. 70 (2002)
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[Publications] Y.Shimizu: "The effect of hydrogen plasma radicals in ZnO growth from dyethylzinc"Proceeding fo Joint International Conference on Advanced Science and Technology by Shizuoka University and Zhejiang University(JICAST2002). 409-412 (2002)
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[Publications] Y.Shimizu: "Effect of hydrogen plasma radicals in remote plasma assisted MOCVD ZnO growth from dyethylzinc and oxygen"2^<nd> International Workshop on ZnO. 70 (2002)
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[Publications] 清水克美: "エキシマレーザードーピングによるZnOpn接合形成"発光型/非発光型ディスプレイ合同研究会IDY2002-18. 103-108 (2002)
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[Publications] 三宅亜紀: "Si基板上ZnOエピタキシャル薄膜の酸化物界面層と発光及び膜質"第63回応用物理学会学術講演大会25a-YE-8. No.1. 258 (2002)
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[Publications] 三宅亜紀: "ZnS酸化によるSi基板上ZnOエピタキシャル薄膜の界面酸化層"第49回応用物理学会関係連合講演会28-ZN-3. No.1. 315 (2002)
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[Publications] 近藤祐一: "Si基板上ZnS薄膜の酸化によるn-ZnOエピタキシャルZnO薄膜の形成"2002年映像情報メディア学会年次大会3-8. (2002)