2001 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝的プログラミングを用いたハードウェアの進化的設計に関する研究
Project/Area Number |
13480088
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊庭 斉志 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (40302773)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石塚 満 東京大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (50114369)
|
Keywords | 遺伝的プログラミング / 遺伝的アルゴリズム / 回路設計 / アナログ回路 / 論理回路 / 進化型システム / ロボット / 高速化推論 |
Research Abstract |
遺伝的探索に適したプログラミング言語「進化型線形言語:LGPC(linear GP in Clanguage)」を設計し、効率的な進化型システムを実現した。さらに構築されたGPシステムの効率を検証するために、様々なベンチマーク問題に対して空間/時間計算量を従来のシステムと比較し、その有効性を示した。このシステムLGPCは現在研究室のHPからダウンロード可能なシステムとして公開されている。 構築したシステムをさらに発展させ、マルチエージェントのロボット学習や実データ時系列予測などに適用した。とくに、実世界応用の可能性を探るため、複数要素からなる系を任意の形の連立微分方程式でモデル化し、与えられた時系列データからこれを遺伝的プログラミングにより推定することを試みた。この推定手法では、探索を向上させるため最小二乗法も併用している。本手法により、制御ネットワークをはじめさまざまな系を表す方程式系の推定を行った結果、与えられた時系列に極めて近い時系列を持つ方程式系の獲得、要素間因果関係の推定に成功した。 さらに、進化するアナログ回路の実現のため、可変長遺伝子に基づくアナログ回路進化システムを構築し、回路合成シミュレシュミレーションによりその有効性の検証を行った。具体的には、以下の手法を用いて遺伝的アルゴリズムのシステムを実装し、シミュレーションによる実験で有効性を検証した。(1)素子リスト型の染色体表現,(2)進化の段階化,(3)回路規模に対する淘汰圧力の導入。これによって、進化するアナログ回路の有効性と実現性が確認された。
|
-
[Publications] N.Nikolay, H.Iba: "Regularization Approach to Inductive Genetic Programming"IEEE Trans.Evolutionary Computation. 5・4. 359-375 (2001)
-
[Publications] N.Nikolay, H.Iba: "Accelerated Genetic Programming of Polynomials"Genetic Programming and Evolvable Machines. 2・3. 231-257 (2001)
-
[Publications] 伊庭斉志: "遺伝的プログラミング入門"東京大学出版会. 262 (2001)
-
[Publications] 伊庭斉志: "遺伝的アルゴリズムと進化のメカニズム"岩波書店. 82 (2002)