2002 Fiscal Year Annual Research Report
自己形成量子ドットを用いた単電子トランジスタの試作研究
Project/Area Number |
13555100
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
陽 完治 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 教授 (60220539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平川 一彦 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (10183097)
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Keywords | 単電子トランジスタ / 自然形成量子ドット / インジウム砒素 / 狭ギャップ半導体 / スピン注入 / 強磁性体 |
Research Abstract |
今年度は、インジウム砒素の自然形成量子ドットを集積した単電子トランジスタの動作およびスピン偏極した電子を強磁性体(鉄)薄膜から半導体(インジウム砒素)へ注入する技術に関し次の結果を得た。(1)単電子トランジスタ構造中に数個の自然形成量子ドットを集積したトランジスタは、異なるドットの帯電効果が重なった電圧電流特性を示し、個々の量子ドットからの影響をはっきりと分離をすることは容易ではない。それに比べて多数の自然形成量子ドットを集積した単電子トランジスタ構造の方が個々の帯電効果が平均化されて単一ドットが集積されたトランジスタ動作をすることがわかった。 (2)量子細線トランジスタのチャンネル上の障壁中に単一量子ドットを埋めむことを試みた。(311)A基板を加工して(100)ファセット上に量子細線トランジスタが形成でき、細線上の障壁に選択的にInAs量子ドットが形成できることが判明した。 (3)(1)で得られた単電子特性を示す電流ピークはそれぞれ電子スピンに関して無選択な環境での量子ドットの帯電状態を表している。電子スピンの選択の自由度が得られると異なる特性があらわれることが予想され、このことを利用すると帯電中の電子のスピン状態が判別できるトランジスタ動作実現の可能性がある。これを実現するため、強磁性体電極から狭ギャップ半導体であるインジウム砒素にスピン注入することを試みた。この結果、約40%のスピン偏極率を有する鉄電極から約18%のスピン注入が可能であることがわかった。このことから、スピン制御が可能な単電子トランジスタを実現するための基盤技術を確立することができた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Y.Katano, T.Doi, H.Ohno, K.Yoh: "Surnface potential analysis on doping superlattice by electrostatic force microscope"Appl.Surf.Sci.. 188. 399-402 (2002)
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[Publications] Hiroshi Ohno, Kanji Yoh, T.Doi, Agus Spagyo, K.Sueoka, K.Mukasa: "Spin injection with Fe/InAs hybrid structures"Int.Phys.Conf.Ser.(IOP). 170. 275-280 (2002)
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[Publications] H.Ohno, K.Yoh, K.Sueoka, K.Mukasa, M.E.Ramsteiner: "Spin-Polarized Electron Injection through an Fe/InAs Junction"Jpn.J.Appl.Phys.(Express Letter). Vol.42Part.2. L1-L3 (2003)
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[Publications] Kanji Yoh, Hiroshi Ohno, Y.Katano, K.Mukasa: "Spin Injection from a Ferromagnetic Electrode into InAs Surface Inversion Layer"Journal of Crystal Growth. 251巻. 337-341 (2003)
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[Publications] K.Yoh, H.Ohno, Y.Katano, K.Sueoka, K.Mukasa: "Direct spin injection from a ferromagnetic metal into a semiconductor"International Symposium on Mesoscopic Superconductivity and Spintronics 2002(World Scientific Publishing). (印刷中). (2003)