2001 Fiscal Year Annual Research Report
土中および陸上鉄筋コンクリート構造物のひび割れ補修に対する電着工法の実用化
Project/Area Number |
13555122
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大即 信明 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40211106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 真紀 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (30302946)
宮里 心一 金沢工業大学, 土木工学科, 講師 (60302949)
二羽 淳一郎 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60164638)
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Keywords | 土中鉄筋コンクリート / 陸上鉄筋コンクリート / 電着条件 / 電着機構 / ひび割れ / 補修 / 物質透過抑制 / 漏水 |
Research Abstract |
本年度の検討の結果より,以下の新たな知見が得られた. 1.塩化物イオン浸透抑制効果の観点から,土中鉄筋コンクリート部材のひび割れ補修に対する電着工法の適用可能性が示された. 2.地中鉄筋コンクリート部材のひび割れ閉塞,およびそれに伴う塩化物イオン浸透抑制効果が確認された.例えば,外部溶液種類として硫酸亜鉛水溶液を用いた場合,14日間の通電でひび割れ表面は完全に閉塞され,電着による補修以前における無ひび割れ部での塩化物イオン浸透性よりも抑制された. 3.陸上鉄筋コンクリート部材および地中鉄筋コンクリート部材の何れに電着した場合も,ひび割れ表面は完全に電着物により閉塞された.一方,陸上鉄筋コンクリート部材と比較して,地中鉄筋コンクリート部材に電着した場合,閉塞深さは浅いことが確認された. 4.陸上鉄筋コンクリート部材における漏水しているひび割れに対する電着工法の適用可能性が示された.特に,電着することにより,ひび割れの閉塞,止水効果ならびに内部鉄筋の腐食抑制効果が得られることが確認された. 5.外部溶液種類として酢酸マグネシウム水溶液を用いた場合,陸上鉄筋コンクリート部材における漏水しているひび割れ補修に対する最適な電着条件として以下に示す条件が選定された. 外部溶液濃度:0.50mol/l 電流密度:2.0A/m^2
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 石橋亜希子, 大即信明, 宮里心一, 西田孝弘: "電着工法を用いた地中鉄筋コンクリート部材のひび割れ補修に関する基礎的研究"第55回セメント技術大会要旨. 55. 302-303 (2001)
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[Publications] C.Vieng, Nobuaki Otsuki, Shinichi M., Takahiro Nishida, Akiko Ishibashi: "Fundamental Study of Electrodeposition Method as a Crack Repair Method to Reinforced Concrete in Underground"Proc. of JSCE Third International Summer Symposium. 3. 265-268 (2001)
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[Publications] 西田孝弘, 大即信明, 宮里心一, 田中徹: "漏水している陸上鉄筋コンクリートのひび割れ補習に対する電着工法の適用"コンクリート構造物の補修,補強,アップグレードシンポジウム論文報告集. 1. 115-120 (2001)
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[Publications] 西田孝弘, 大即信明, 宮里心一, 皆川浩: "陸上鉄筋コンクリートのひび割れ補修に対する電着機構の解明と最適な電着条件の選定"材料. Vol.51 No.5(掲載決定). (2002)
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[Publications] 大即信明, 西田孝弘, 皆川浩, Wanchai Y.: "電着補修した後の陸上鉄筋コンクリート部材の耐久性に関する検討"材料. (掲載決定).