2001 Fiscal Year Annual Research Report
比抵抗法・強制分極法による劣化鉄筋コンクリート造建築物の完全非破壊検査技術の開発
Project/Area Number |
13555155
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野口 貴文 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (80208321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曹 健 前田工繊株式会社, 主任部員(研究職)
鹿毛 忠継 独立行政法人建築研究所, 材料研究グループ, 上席研究員
兼松 学 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00312976)
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Keywords | 比抵抗性 / 強制分極法 / 完全比破壊検査 / 鉄筋腐食 / ウェンナ法 / 鉄筋コンクリート |
Research Abstract |
本研究では、コンクリートの含水率、鉄筋腐食状況、施工欠陥などの鉄筋コンクリートの内部状態をコンクリートの表面から的確に把握できる手法の開発を目的とし、電気探査技術のうち比抵抗法により鉄筋の位置、太さの探査ならびに鉄筋の腐食状態の診断を試みた。 実験に関して供試体は、単位水量175kg/m3,単位セメント量350kg/m3,単位砂量8883.7kg/m3のW/C=50%のモルタルとし、セメントは早強ポルトランドセメントを用いた。供試体の寸法は350×300×120mmとし、供試体の表面から30, 40, 50mmのところにD19, D29, D38の鉄筋を設置し、20±2℃の水中で材齢28日まで養生した。腐食した鉄筋は、あらかじめW/C=50%、単位塩分量24kg/m3のモルタル中に埋め込んで2か月放置したものとした。電極の取り付けは供試体の表面にあらかじめ穴をあけ、銀ペーストに銅線を埋め込んで作製し、電極の間隔は25mmとした。電極の配列はウェンナ方法とし、一対の電流電極の間に交流Iを流し、他の電位電極の間の電位差Vを測定した。電圧を測定する際、供試体は表乾状態とし、測定中の水分の蒸発を防ぐため密閉されたプラスチックの容器に入れて測定した。 その結果、以下の知見が得られた。 (1)比抵抗値は鉄筋の直径が大きいほど低い値を示し、鉄筋と平行な方向で電極を設けて測定すれば、鉄筋の直径を推定できる。 (2)鉄筋表面の腐食層は電気的性質を変え、比抵抗値の高さから腐食された鉄筋の推定が可能である。 (3)ウェンナ法で、電極の間隔が鉄筋径より広く、周波数が1Hz以上の場合に、鉄筋の位置や空洞の位置が把握できることを確認した。 今後、鉄筋の位置のみならず鉄筋の腐食の程度およびひび割れのようなの施工欠陥などの検討への適用を試みる予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 黄光律, 林永哲, 曹健, P.J.M.Monteiro: "比抵抗性によるコンクリート内部の鉄筋の探査"日本建築学会大会学術講演梗概集. A-1分冊. 603-604 (2001)
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[Publications] 黄光律, 曹健, 野口貴: "電気的性質を用いたコンクリート内部の鉄筋探査手法の開発"セメント・コンクリート研究会論文集. (2001)
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[Publications] 黄光律, 林永哲, 曹健, 野口貴文, 守明子: "電気的性質を用いたコンクリート内部の非破壊鉄筋探索実験"セメント・コンクリート研究会論文集. (2001)