2001 Fiscal Year Annual Research Report
インターフェロン・タウ活性を利用した感染抵抗性動物の作出
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13556050
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
今川 和彦 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00291956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮沢 孝幸 大阪大学, 微生物学研究所, 助手 (80282705)
遠矢 幸伸 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (20180119)
酒井 仙吉 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80114487)
泉対 博 独立行政法人, 農業技術研究機構・動物衛生研究所, 室長(研究職)
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Keywords | 産業動物 / インターフェロン・タウ / 抗ウイルス活性 / エンハンサー / プロモーター / 遺伝子発現制御 |
Research Abstract |
インターフェロン・タウ(IFN)は抗ウイルス活性を有し、ウイルス感染時に発現されるが、その発現に若干のタイムラグがあることは避けられない。一方、IFN^αやβの発現にはプライミングが必要であり、一度プライミングされるとその発現は数十から数百倍に達する。したがって、インターフェロン・タウを低濃度で発現させておけば、そのプライム効果によりウイルス感染時にIFN^αやβを効率良く発現させることができるために、ウイルス耐性の強い動物を作出することができる。 本年は、計画どおりインターフェロン・タウ生産システムを大腸菌で開発した。まず、インターフェロン・タウの上流にGSTを付けFusionタンパクとして組換えタンパクを作製した。このタンパクの抗ウイルス活性(力価)はまだ同定していないが、このタンパクがHIVの増殖(感染)を防いだことから考えると、抗ウイルス活性を有するタンパクを作出したことになる。今後、力価を含め、他の特徴を解析する。 また、インターフェロン・タウ遺伝子の上流域の解析を引き続き行い、今までのエンハンサーやプロモーターに加え、サイレンサーの存在を明らかにした。現在、この3領域の相互作用を解析し、この遺伝子の発現制御(低濃度発現)に向けて研究をすすめている。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Yamaguchi その他: "Enhancer regions of ovine interferon-tau gene that confer PMA response or cell Type specific transcription"Molecular and Cellular Endocrinology. 173. 147-155 (2001)
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[Publications] Hatama その他: "Reactivation of feline foamy virus from a chronically infected feline renal cell line By Tricostatin A"Virology. 283. 315-323 (2001)
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[Publications] 今井和彦, その他: "着床期におけるサイトカイン遺伝子の発現:New and old approaches"日本受精着床学会雑誌. 18. 38-41 (2001)
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[Publications] Yamaguchi, その他: "Regulation of inteferon-tau gene expression and maternal recognition of Pregnancy-Review"Journal of Reproduction and Development. 47. 69-82 (2001)
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[Publications] 今川和彦 他: "妊娠の生物学 着床とインターフェロン関連遺伝子"永井書店. 396 (2001)